Telepal f

月刊Telepal f：女性のためのテレビ情報誌、その歴史と魅力

『月刊Telepal f』は、小学館から発行されていた女性をターゲットにしたテレビ情報誌です。2007年10月号をもって休刊するまで、長きにわたり多くの女性読者から愛されてきました。本稿では、その歴史と特徴を詳しく見ていきましょう。

始まりはFM放送情報誌から

『月刊Telepal f』のルーツは、小学館が発行していたFM放送情報誌『FMレコパル』に遡ります。その後『レコパル』や『サウンドレコパル』（現在は休刊）といった姉妹誌を経て、1982年12月9日、『TeLePAL（テレパル）』として創刊されました。

当初は2週間分のテレビ番組表を掲載する、当時としては珍しいスタイルの雑誌でした。創刊を告知する広告には、力道山が登場していたというエピソードも残っています。年末年始やお盆休みを除き、原則として隔週水曜日に発売されていました。

ターゲット層と誌面構成

『テレパル』は、主に20～30代の女性（F1、F2層）をターゲットとしていました。1ヶ月分のテレビ番組表に加え、番組に関する様々な記事が掲載されていました。販売エリアは関東首都圏版と関西版の2種類のみで、中部版は1985年10月まで存在していましたが、月刊化を機に撤退しています。

2002年9月、隔週刊誌からのリニューアルを経て月刊誌として生まれ変わったのが『月刊Telepal f』です。このリニューアルにより、より多くの情報と読み応えのある誌面へと進化を遂げました。

テレビ文化への独自の視点

『テレパル』時代は、姉妹誌との関連性からか、他のテレビ情報誌とは一線を画す編集方針がとられていました。映画番組の紹介記事では、番組全体を録画した場合と本編のみを録画した場合の、最適なテープの長さをそれぞれ明記するなど、エアチェックを重視した構成が特徴的でした。さらに、番組タイトルラベルの付属も、読者の利便性を高める工夫の一つでした。

番組表以外にも、テレビ番組を文化的な視点から考察する記事も多く掲載されていました。初期の読者投稿コーナーでは、読者同士が活発に意見交換を行うなど、熱のこもった議論が繰り広げられていたようです。

また、『ビッグコミック』や『FMレコパル』と同じく、ナマズのキャラクターが使用され、編集部のおすすめ番組を示すマークとしても用いられていました。さらに、オリジナルキャラクターとして「ペラ子」も登場していました。

休刊とその後

『月刊Telepal f』は、2007年8月24日発売の10月号（第60号）をもって休刊となりました。長年にわたる発行の歴史に幕を閉じ、多くの読者に惜しまれつつ、その役割を終えました。しかし、その存在は、日本のテレビ文化史の中に確実に刻まれています。

まとめ

『月刊Telepal f』は、単なるテレビ番組表ではなく、独自の視点と読者参加型の企画を取り入れた、女性のための総合的なテレビ情報誌でした。その歴史は、時代の変化と共に進化を遂げながらも、常に読者のニーズに応えようとする姿勢が見て取れます。休刊から時が経ちましたが、多くの読者にとって、懐かしい思い出と共に、日本のテレビ文化史における重要な一ページとして記憶されていることでしょう。

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