U-FILE CAMP

U-FILE CAMP、U-FILEとその関連組織

U-FILE CAMPは、日本を拠点とする格闘技道場として活動しています。この道場が運営母体となり、様々な形式の格闘技やプロレス興行を手がけるプロモーション「U-FILE」が展開されました。

道場では、創設者の一人である田村潔司氏をはじめ、濱岸正幸氏、金森道氏、頑固プロレスにも所属する大久保一樹氏などがインストラクターを務めました。また、過去には白井裕一郎氏、笹本睦氏、中村大介氏など、多数の格闘家やレスラーが指導にあたっています。

プロモーションとしてのU-FILEは、2002年3月16日に大田区体育館分館競技場にて旗揚げ戦を行い、本格的に活動を開始しました。その後、2014年3月8日に西調布格闘技アリーナで開催された大会をもって活動を休止しました。

U-FILEの主催する大会では、単に特定の格闘スタイルに限定せず、試合形式によって多彩なルールが採用されていた点が特徴です。主なスタイルとしては、UWFの流れを汲むプロレス色の強い「U-STYLE」形式、現在の総合格闘技にあたる「MMA」（旧称STYLE-U）、寝技を主体とする「STYLE-G（グラップリング）」、そして打撃中心の「STYLE-S（キックボクシング）」がありました。これらのスタイルは、シングルマッチだけでなく、タッグマッチも組まれることがありました。

U-FILEは、これらの多様な試合形式を展開する一方で、特定のブランド名を冠したプロレス興行も開催していました。その代表的なものが「U-STYLE」、「STYLE-E」、「U-Zeal」、「E-NEXT」です。

U-STYLE（プロレス興行）

U-STYLEは、U-FILEプロモーションのブランドとして展開されたプロレス興行です。2003年2月15日にディファ有明で旗揚げ戦を開催しました。特に2005年11月23日には有明コロシアムという大規模会場で「U-STYLE Axis」と題した興行を行うなど、活発な活動を見せましたが、2015年3月14日の西調布格闘技アリーナ大会をもって活動を休止しました。

この興行の特徴的なルールの一つがロストポイント制です。持ち点が5ポイントからスタートし、ダウン、ロープエスケープ、反則の度に1ポイントが失われます。勝敗は、タップアウト、KO・TKO、または相手選手の持ち点がゼロになった場合に決します。制限時間内に決着がつかない場合は、残り持ち点が多い方が判定勝ちとなります。U-STYLE無差別級王座というタイトルも存在しました。

STYLE-E（プロレス興行）

STYLE-Eもまた、U-FILEのブランドによるプロレス興行です。2004年3月21日に西調布格闘技アリーナで産声を上げました。比較的長期間にわたり活動を続けましたが、2012年12月15日の大会で一度活動休止。しかし、その主要な活動拠点であった西調布格闘技アリーナの閉鎖決定を受け、2015年4月18日に同会場で最終興行「ありがとう西調布格闘技アリーナ」を開催し、その歴史に幕を下ろしました。STYLE-E無差別級王座とSTYLE-Eタッグ王座の二つのタイトルがありました。最終所属選手には田村和宏氏などがいました。

U-Zeal および E-NEXT

U-Zealは2006年3月11日に、E-NEXTは2013年4月13日にそれぞれ西調布格闘技アリーナで旗揚げされたU-FILE傘下のプロレス興行ブランドですが、どちらも短期間で活動を終えています。

西調布格闘技アリーナ

これらの興行の主要な会場として、U-FILE CAMP調布ジムに併設されていた西調布格闘技アリーナがありました。ここはプロレス興行に特化した会場として機能し、リングをはじめ、音響設備やシャワー室などを完備していました。多くのU-FILEおよびその関連興行の歴史が刻まれた場所です。

U-FILE CAMPを母体とする一連の活動は、様々なスタイルの格闘技やプロレスを展開し、日本のインディー格闘技・プロレスシーンにおいて独自の存在感を示しました。特にロストポイント制などのユニークなルールを持つU-STYLEは、UWF系譜の一つの流れとして記憶されています。

もう一度検索