U31型潜水艦

U31型潜水艦：第一次世界大戦におけるドイツ帝国海軍の主力

U31型潜水艦は、第一次世界大戦中にドイツ帝国海軍が運用した潜水艦の一形式です。キールのゲルマニアヴェルフト社において、1912年から1915年の間に合計11隻が建造されました。本級は、その活動期間中に連合国側の船舶に対し大きな損害を与え、大戦初期のドイツ潜水艦戦を支える重要な役割を果たしました。

特徴

U31型は、当時の潜水艦としては比較的大型であり、外洋での作戦行動を前提とした設計がなされていました。ディーゼルエンジンと電動モーターを組み合わせた推進システムを採用し、水上・水中双方での航行能力を有していました。武装としては、魚雷発射管を艦首と艦尾に装備し、水上砲も搭載していました。

主要な艦と艦長

U31型には、数々の著名な潜水艦とその艦長が含まれます。

U-35: ロタール・フォン・アルノー・ド・ラ・ペリエール艦長が指揮。彼は第一次世界大戦において、最も多くの連合国商船を撃沈したエース・オブ・エースとして知られています。
U-39: ヴァルター・フォルストマン艦長が指揮。
U-38: マックス・ヴァレンタイン艦長が指揮。

これらの潜水艦が撃沈した連合国側の船舶の総排水量は、1,244,204GRT（総登録トン数）を超えるという記録が残っています。

戦歴

U31型は、大戦初期から終戦まで、北海、大西洋、地中海など、広範囲な海域で作戦に従事しました。連合国側の輸送船団を攻撃し、物資の輸送を妨害することで、ドイツの戦争遂行を支援しました。しかし、連合国側の対潜水艦戦術の進化や、Uボート自体の老朽化などにより、大戦後期には戦果が低下しました。

同型艦一覧

U-31
U-32
U-33
U-34
U-35
U-36
U-37
U-38
U-39
U-40
U-41

大戦終結後

第一次世界大戦終結後、U31型潜水艦の多くは連合国に引き渡され、解体処分となりました。しかし、その一部は戦後も研究用として利用され、潜水艦技術の発展に貢献しました。

参考文献

Groner, Erich; Jung, Dieter; Maass, Martin (1991). U-boats and Mine Warfare Vessels. 2. London: Conway Maritime Press. ISBN 0-85177-593-4

外部リンク

Uboat.net: WWI U-boat Types: Type U 31

もう一度検索