UFC 147

UFC 147: 激動のブラジル大会

2012年6月23日、ブラジル・ミナスジェライス州ベロオリゾンテのエスタディオ・ジャーナリスタ・フェリペ・ドラモンド。熱狂的なブラジルファンの声援が響き渡る中、UFC 147: Silva vs. Franklin 2が開催されました。この大会は、数々の変更を余儀なくされた波乱に満ちた大会として、UFCの歴史に刻まれています。

開催場所変更とメインイベントの変更劇

当初、本大会はリオデジャネイロで開催される予定でした。しかし、開催直前にリオデジャネイロで国連会議が開催されることが決定。宿泊施設の確保が困難になったこと、そして警察の警備体制が手薄になるリスクを考慮し、急遽ベロオリゾンテへの変更が発表されました。

さらに、メインイベントも大きな変更を余儀なくされました。当初は、ビクトー・ベウフォートとヴァンダレイ・シウバによるTUF Brazilコーチ対決が予定されていましたが、ベウフォートの拳の負傷により欠場。代わって、シウバの対戦相手にはリッチ・フランクリンが抜擢されました。また、アンデウソン・シウバ対チェール・ソネンのUFC世界ミドル級タイトルマッチは、警備上の懸念から、ラスベガスで開催されるUFC 148に延期されることとなりました。

新星たちのデビューとTUF Brazil決勝

この大会では、UFC初参戦となる期待の新星たちが多く登場しました。Jungle Fightライト級王者フランシスコ・ドライナルド、キャリア13戦無敗のジョン・テイシェイラ、8戦全勝のゴドフレド・ペペイ、6戦全勝のレオナルド・マフラ、そして5戦全勝のウゴ・ヴィアナといった、無敗記録を持つ選手たちが、世界最高峰の舞台でその実力を見せつけました。

さらに、注目を集めたのが、The Ultimate Fighter: Brazilの決勝戦です。ミドル級とフェザー級のトーナメント決勝が開催され、セザール・フェレイラとホニー・ジェイソンがそれぞれ優勝を飾りました。当初ミドル級決勝に出場予定だったダニエル・サラフィアンの負傷により、準決勝でサラフィアンに敗れたセルジオ・モラエスが代わりに決勝戦を戦うという、波乱の展開も見られました。

試合結果と各賞

大会では、白熱した試合が多数繰り広げられました。マルコス・ヴィニシウスの圧巻のTKO勝利、ホドリゴ・ダムの鮮やかなリアネイキドチョーク、そしてメインイベントを飾ったリッチ・フランクリンとヴァンダレイ・シウバの死闘は、観客を魅了しました。

特にフランクリン対シウバの試合は、ファイト・オブ・ザ・ナイトに選出され、両選手にはボーナスとして65,000ドルが授与されました。ノックアウト・オブ・ザ・ナイトはマルコス・ヴィニシウス、サブミッション・オブ・ザ・ナイトはホドリゴ・ダムが受賞しました。

まとめ

UFC 147は、開催場所の変更、メインイベントの変更、そして新星たちのデビューなど、様々な出来事が重なった、記憶に残る大会となりました。ブラジルでのUFC人気を改めて示すと共に、多くの選手に貴重な経験とチャンスを与えた、波乱と感動に満ちた一夜だったと言えるでしょう。

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