UFC 149

UFC 149: フェイバー vs. バラオン 大会詳報

2012年7月21日、カナダ・アルバータ州カルガリーのスコシアバンク・サドルドームにて、世界的な総合格闘技団体UFCによるイベント、UFC 149が開催されました。当初はTUF 15コーチ対決として注目を集めていたドミニク・クルーズ vs. ユライア・フェイバーによるUFC世界バンタム級タイトルマッチが予定されていましたが、クルーズの怪我により、急遽ユライア・フェイバー vs. ヘナン・バラオンによるUFC世界バンタム級暫定王座決定戦に変更されました。この変更は、大会の行方を大きく左右する出来事となりました。

さらに、この大会は、MFCライトヘビー級王者ライアン・ジモーとBellator世界ミドル級王者ヘクター・ロンバードがUFCにデビューしたという点でも注目に値します。両選手は、それぞれの団体で実績を残してきた強豪であり、UFCでの活躍が期待されていました。彼らのUFCデビュー戦は、ファンにとって大きな見どころの一つでした。

試合結果

大会では、アーリープレリミナリーカード、プレリミナリーカード、そしてメインカードと、計11試合が行われました。各試合の結果は以下の通りです。なお、一部の試合結果には、後日、薬物検査違反による変更がありました。

アーリープレリミナリーカード

第1試合（ライト級）：アントン・クイヴァネン ○ vs. × ミッチ・クラーク (判定 2-1)
第2試合（フェザー級）：アントニオ・カルバーリョ ○ vs. × ダニエル・ピネダ (1R 1:11 KO)

プレリミナリーカード

第3試合（バンタム級）：ブライアン・キャラウェイ ○ vs. × ミッチ・ゲイグノン (3R 1:39 リアネイキドチョーク)
第4試合（ライトヘビー級）：ライアン・ジモー ○ vs. × アンソニー・ペロシュ (1R 0:07 KO)
第5試合（バンタム級）：フランシスコ・リベラ ○ vs. × ローランド・デローム (1R 4:19 KO) ※後に薬物検査失格によりノーコンテストに
第6試合（ミドル級）：ニック・リング ○ vs. × コート・マッギー (判定 3-0)

メインカード

第7試合（ウェルター級）：マット・リドル ○ vs. × クリス・クレメンツ (3R 2:02 肩固め) ※後に薬物検査失格によりノーコンテストに
第8試合（ウェルター級）：ジェームス・ヘッド ○ vs. × ブライアン・エバーソール (判定 2-1)
第9試合（ヘビー級）：シーク・コンゴ ○ vs. × ショーン・ジョーダン (判定 3-0)
第10試合（ミドル級）：ティム・ボッシュ ○ vs. × ヘクター・ロンバード (判定 2-1)
第11試合（UFC世界バンタム級暫定王座決定戦）：ヘナン・バラオン ○ vs. × ユライア・フェイバー (判定 3-0) ※バラオンが暫定王座を獲得

大会結果とその後

この大会では、ライアン・ジモーのノックアウト勝利や、ブライアン・キャラウェイとミッチ・ゲイグノンの激しい試合など、多くの見どころがありました。しかし、マット・リドルとフランシスコ・リベラの薬物検査違反発覚による結果変更は、大会全体の印象に影を落とす結果となりました。

にもかかわらず、ヘナン・バラオンがUFC世界バンタム級暫定王座を獲得したことは、この大会における大きな出来事の一つでした。バラオンは、この勝利を機に、UFCバンタム級戦線で更なる活躍を見せることとなります。

UFC 149は、当初の予定が変更されたり、薬物検査違反問題が発生したりと、波乱の多い大会となりましたが、同時に、新たなスターの誕生や、激しい試合の数々など、記憶に残る大会となったと言えるでしょう。

各賞

ファイト・オブ・ザ・ナイト：ブライアン・キャラウェイ vs. ミッチ・ゲイグノン
ノックアウト・オブ・ザ・ナイト：ライアン・ジモー
サブミッション・オブ・ザ・ナイト：マット・リドル (後にノーコンテスト)

受賞選手には、それぞれ65,000ドルのボーナスが授与されました。

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