UFC 155

UFC 155: ラスベガスでの激闘

2012年12月29日、ネバダ州ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナにて、世界中から格闘技ファンが集結する中、UFC 155が開催されました。この大会の最大の注目は、ケイン・ヴェラスケスとジュニオール・ドス・サントスによるUFC世界ヘビー級タイトルマッチ。両雄の激突は、多くのファンの期待を一身に集めていました。

しかし、大会に至るまでには幾つかの変更がありました。負傷などによる選手交代が複数発生し、当初の対戦カードから変更を余儀なくされたのです。具体的には、コーディ・マッケンジーに代わってマックス・ホロウェイ、マット・ミトリオンに代わってトッド・ダフィー、カーロス・ヴェモラに代わってデレク・ブランソン、クリス・ワイドマンに代わってコンスタンティノス・フィリッポウ、そしてグレイ・メイナードに代わってジム・ミラーが出場することになりました。さらに、エリック・コク対リカルド・ラマス戦、フォレスト・グリフィン対チェール・ソネン戦、フォレスト・グリフィン対フィル・デイヴィス戦は、それぞれ諸事情により中止となりました。

これらの変更にもかかわらず、大会は予定通りに幕を開けました。アーリープレリム、プレリミナリーカード、そしてメインカードと、様々な階級の選手たちが、その技と闘志を観客に披露しました。

アーリープレリムでは、フライ級のジョン・モラガがクリス・カリアソをギロチンチョークで一本勝ち。フェザー級ではマックス・ホロウェイがレオナルド・ガルシアを判定で下しました。ヘビー級ではトッド・ダフィーがフィル・デ・フライズをTKOで破る衝撃的な勝利を収めました。

プレリミナリーカードでは、ライト級、バンタム級の試合が組まれ、白熱した攻防が繰り広げられました。ライト級ではマイルズ・ジュリーがマイケル・ジョンソン、ジェイミー・ヴァーナーがメルヴィン・ギラードをそれぞれ判定で撃破。バンタム級ではエリック・ペレスがバイロン・ブラッドワースをTKO、エディ・ワインランドがブラッド・ピケットを判定で下しました。

メインカードでは、ミドル級の試合が3試合組まれ、日本の岡見勇信選手も出場しました。デレク・ブランソンはクリス・リーベンに判定勝ち。岡見勇信はアラン・ベルチャーを判定で下し、勝利を掴みました。コンスタンティノス・フィリッポウはティム・ボッシュをTKOで圧倒しました。ライト級ではジム・ミラーがジョー・ローゾンに判定勝ちを収め、観客を沸かせました。

そして、いよいよメインイベント。世界中が注目するヘビー級タイトルマッチ、ケイン・ヴェラスケス対ジュニオール・ドス・サントスの戦いです。5ラウンドに渡る激戦の末、ケイン・ヴェラスケスが判定勝ちで勝利し、王座防衛に成功しました。判定は50-45、50-43、50-44と、ヴェラスケスの圧倒的な勝利となりました。

大会後には、ファイト・オブ・ザ・ナイト、ノックアウト・オブ・ザ・ナイト、サブミッション・オブ・ザ・ナイトの各賞が発表され、受賞選手には6万5,000ドルのボーナスが授与されました。ファイト・オブ・ザ・ナイトはジム・ミラー対ジョー・ローゾン戦、ノックアウト・オブ・ザ・ナイトはトッド・ダフィー、サブミッション・オブ・ザ・ナイトはジョン・モラガが受賞しました。

UFC 155は、選手交代というアクシデントを乗り越え、数々の名勝負が生まれた、記憶に残る大会となりました。世界中の格闘技ファンに、興奮と感動を与えたこの大会は、UFCの歴史に刻まれる一戦となったことは間違いありません。様々なウェブサイトで、この大会の試合結果を確認することができます。

もう一度検索