UTC+14

UTC+14とは

UTC+14は、協定世界時（UTC）を14時間進めた時間帯であり、地球上で最も東に位置する標準時です。この時間帯は、国際日付変更線のすぐ西側に位置し、経度180度よりも東、具体的には20度から30度ほど東に位置しています。そのため、UTC+14を採用している地域では、地球上で最も早く新しい一日を迎えることになります。面白いことに、UTC-10（ハワイなど）とは時間が同じですが、日付が1日進んでいます。

該当地域

現在、UTC+14を標準時として採用している主な地域は以下の通りです。

キリバス
ライン諸島：キリスィマスィ島（クリスマス島）、カロリン島（ミレニアム島）など

これらの地域では、年間を通してUTC+14が使用されています。

歴史

UTC+14の歴史は、キリバスの複雑な事情と深く関わっています。キリバスは、イギリスの植民地時代にはギルバート諸島を中心とした、旧日付変更線の西側のみを領土としていました。しかし、1979年に独立した際、新たにフェニックス諸島とライン諸島を獲得したことで、日付変更線が国を東西に分断する形となりました。

この状況は、政府機関が平日業務を行う上で大きな問題を引き起こしました。東西の地域で同時に業務を行うことができたのは週にわずか4日間という状況だったのです。この問題を解決するため、キリバス政府は1995年に大胆な決断を下します。東部の地域の日付を調整し、それまでUTC-11およびUTC-10であった時間帯をそれぞれUTC+13およびUTC+14に変更したのです。この時、初めてUTC+14という時間帯が誕生しました。その結果、国際日付変更線はキリバスの東側で大きく迂回する形となりました。また、世界で最も早く日付が変わる場所として知られるカロリン島（ミレニアム島）も、この変更によってUTC+14の地域となりました。

過去には、UTC+14を夏時間として採用していた地域も存在しました。

トンガ
1999年から2002年まで夏時間としてUTC+14を採用。
2016年11月6日に夏時間を再開したが、2017年に廃止。

サモア
2010年から2021年まで夏時間を実施。
2011年12月29日に、夏時間をUTC-10からUTC+14（標準時はUTC-11からUTC+13）に変更。

UTC+14の特徴

UTC+14の最大の特徴は、その地理的な位置から、世界で最も早く新しい一日を迎える点です。この時間帯に属する地域では、他のどの地域よりも早く日が昇り、新しい一日が始まります。

また、UTC-10（ハワイなど）と同じ時間でありながら、日付が1日進んでいるという点も興味深い特徴です。このため、国際的なスケジュール調整などを行う際には、日付の違いに注意する必要があります。

関連項目

キリバス時間
サモア時間

脚注

（脚注に関する記述は、元の情報に含まれていないため省略します。）

外部リンク

* UTC+14の都市

（外部リンクに関する具体的な情報は、元の情報に含まれていないため省略します。）

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