UZI (ラッパー)

UZI (ウヂ) - 日本ヒップホップ界の異才

UZI、本名 許斐氏大（このみ うじひろ）。1974年1月29日生まれ。その特徴的なフロウと、歴史、自己顕示、漫画、パチンコといった多様なテーマを扱った歌詞で、日本のヒップホップシーンにおいて独自の地位を築いているミュージシャンです。

生い立ちと音楽への目覚め

東京温泉の社長を父に持つUZIは、幼少期から漫画や劇画に親しみ、『ゴルゴ13』や『昭和極道史』を愛読。平田弘史の作風に影響を受け、後に自身のアルバムジャケットのデザインを依頼するほどでした。音楽に関しては、小学生の頃は歌謡曲、中学生時代はBOØWYやレベッカなどを好んで聴き、『三宅裕司のいかすバンド天国』にも熱中。慶應義塾高校に進学してからは、洋楽のヒップホップとレゲエに傾倒していきました。

学生時代は不良としても知られ、16歳で下北沢のピンクサロンに出入りし、高校時代にはタバコを吸いながらパチンコ店に通う日々を送るなど、破天荒な一面も持ち合わせていました。高校と大学で留年を経験しています。

キングギドラとの出会いとデビュー

当初、日本語ラップを「クソだせー」と思っていたUZIでしたが、19歳の時にキングギドラに出会い、その概念は一変。キングギドラとの出会いをきっかけに日本語ラップに開眼し、1997年にポリスターからメジャーデビューを果たします。

しかし、その後活動を休止。とんかつ屋でのアルバイト生活を経て、2001年にプライエイド・レコーズから再デビュー、2002年にはポニーキャニオンへ移籍しました。

逮捕、そして再起

2018年1月、乾燥大麻所持で逮捕。出演していたテレビ番組やナレーションの仕事は降板や差し替えを余儀なくされました。同年5月には、東京地方裁判所から懲役3年、執行猶予5年の有罪判決を受けました。この事件では、電子タバコ用リキッドに大麻成分を濃縮したものを所持していたことが問題視され、全国の麻薬取締部が関わる事件で初のリキッド所持による起訴となりました。

多彩な才能

音楽活動以外にも、UZIは多彩な才能を発揮しています。ZEEBRA率いる「UBG（アーバリアン・ジム）」の主要メンバーとして活動する傍ら、ウイニングイレブンのプロゲーマーとしてプロ契約を結び、日本代表として大会に出場するほどの腕前。過去にはバーチャストライカーの大会で優勝経験もあります。

また、テレビ番組「フリースタイルダンジョン」では進行及びナレーションを担当。格闘技のリングアナウンサーとしても活動し、複数の団体で専属リングアナを務めています。トレーニングにも熱心で、ステーキの大量摂取によって「肉マイレージランキング」で上位にランクインするなど、ユニークなエピソードも持っています。

音楽活動

数々のシングル、アルバムをリリース。ZEEBRA、RINO LATINA II、AIなど、様々なアーティストとのコラボレーションも行っています。

シングル

ライト アイ（1997年）
9mm（2001年）
Knock Out feat.ZEEBRA（2002年）
ひとり酒（2003年）
打つべし 〜明日のために〜（2006年）

アルバム

言霊（2002年）
No.9（2004年）
美髯公（びぜんこう）（2006年）
Natural 9（2008年）
フジヤマ（2014年）

近年の活動

近年では、ヒプノシスマイクへの楽曲提供や、バラエティ番組への出演など、活動の幅を広げています。

UZIは、その音楽性、キャラクター、そして波瀾万丈な人生を通して、日本のヒップホップシーンに大きな影響を与え続けています。

もう一度検索