Ubuntu GNOME

Ubuntu GNOME について

Ubuntu GNOMEは、Ubuntuをベースとした公式派生ディストリビューションの一つで、デスクトップ環境としてGNOME Shellを採用しています。このディストリビューションは、Ubuntuの安定性とGNOMEのモダンなデスクトップ環境を組み合わせることで、ユーザーに快適な操作性を提供することを目指していました。

名前の由来

その名前は、ベースとなっているUbuntuと、デスクトップ環境であるGNOME Shellの組み合わせから来ています。Ubuntuは、ズールー語やコサ語で「他者への思いやり」を意味する言葉です。一方、GNOMEは「GNU Network Object Model Environment」の頭字語です。

初期の段階では、「Gubuntu」という名前も検討されましたが、発音が「Goobuntu」と似てしまうことから、混乱を避けるために採用されませんでした。

歴史

Ubuntu GNOMEのプロジェクトは、当初「Ubuntu GNOME Remix」という非公式な名称で始まりました。初めてのリリースは12.10であり、この時点ではまだ公式フレーバーではありませんでした。13.04のリリースから公式フレーバーとなり、現在の「Ubuntu GNOME」という名称に変更されました。

しかし、Ubuntu自身が17.10のリリースからデスクトップ環境にGNOMEを採用したため、Ubuntu GNOMEは17.04を最後に新たなリリースが行われなくなりました。

注意点

デスクトップ環境にGNOME Shell、ディスプレイマネージャにGNOMEディスプレイマネージャ（GDM）を採用しており、一見すると純粋なGNOME環境のように見えます。しかし、実際にはUbuntu GNOME 13.10を例にとると、ベースはGNOME 3.8であるものの、一部パッケージで3.6や3.10のものが混在しているなど、一種のキメラ状態であることが注意点です。これは、UbuntuのシステムにGNOMEのコンポーネントを組み込む際に、完全に最新バージョンで統一することが難しいという事情によるものです。

リリース履歴

Ubuntu GNOMEは、基本的にUbuntuと同じタイミングでリリースされていました。そのため、Ubuntuのリリーススケジュールに沿って、半年に一度のペースで新しいバージョンが提供されていました。これにより、Ubuntuの最新機能やセキュリティアップデートを比較的早く利用できるという利点がありました。

Ubuntu GNOMEの関連情報

参考文献

公式ウェブサイト
Ubuntu GNOME - DistroWatch

関連項目

Ubuntu
Kubuntu
Lubuntu
Xubuntu
GNOME

外部リンク

公式ウェブサイト
* Ubuntu GNOME - DistroWatch


Ubuntu GNOMEは、かつてはGNOMEデスクトップ環境を好むユーザーにとって魅力的な選択肢でしたが、Ubuntu本体がGNOMEを採用したことで、その役割を終えました。しかし、その歴史や特徴を知ることは、Linuxディストリビューションの多様性を理解する上で重要です。

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