Windows Live Mail

Windows Live メールは、マイクロソフトが開発・提供していた電子メールおよびニュースグループの送受信を行うためのクライアントソフトウェアです。Windows Essentialsというアプリケーションスイートの一部として提供されていました。

このソフトウェアの大きな特徴は、プロバイダーメールだけでなく、GmailやYahoo!メールなどのオンラインメールを含む複数の電子メールアカウントを一元管理できる点にありました。Outlook ExpressやWindows Mailの後継として位置づけられ、Windows Mailの開発チームが引き続き開発を担当しました。

開発中は「Windows Live Mail desktop」という名称でしたが、2007年5月7日に「Windows Live Mail」へと変更されました。マイクロソフトは当初、MSN HotmailをWindows Live Mailと改称する計画を発表しましたが、正式サービス開始前にWindows Live Hotmailへと再変更しています。

Windows Live メールは、2016年6月30日にOutlook.comとのメール送受信が不可能となり、2017年1月10日にはダウンロード提供とすべてのサポートを終了しました。

主な機能

Windows Live メールには、以下のような機能が搭載されていました。

Windows VistaやWindows 7のようなデザインのタイトルバー
オフラインでの電子メール管理
複数の電子メールアカウントの一括管理
写真付きメールの共有
RSSフィードの購読と管理
電子メールの高速検索
メッセージのWindows Live Spacesへの投稿
Windows Live MessengerやWindows Live Writerとの連携
画像付きメールの作成
Windows Live Hotmail、Gmail、Yahoo!メールへの対応
Outlookのようなマルチラインメッセージリスト
Emoticons（アニメーションの感情表現）
スペルチェック機能
異なるPOPアカウント用の別々の受信トレイ

バージョン情報

Version 2008 (Build 12.0):
2007年11月6日に正式版としてリリース。
2007年11月8日に日本で「Windows Live おすすめパック」の一部として発表。
Version 2009 (Build 14.0):
2009年1月7日に「Windows Live おすすめパック」のバージョンアップとしてリリース。
対応OSはWindows XP, Windows Vista, Windows 7, Windows Server 2008。
Windows XPがサポートされた最後のバージョン。
カレンダー機能が追加され、Windows Live カレンダーとの連携が可能に。
ツールバーアイコンがないインターフェースに変更。
Version 2011 (Build 15.4):
2010年9月30日にWindows Live Essentials 2011としてリリース。
対応OSはWindows Vista, Windows 7, Windows Server 2008。
Windows Vistaがサポートされた最後のバージョン。
リボンインターフェースが採用。
Version 2012 (Build 16.4):
2012年8月7日にWindows Essentials 2012としてリリース。
対応OSはWindows 7, Windows 8, Windows Server 2008 R2。
Windows 10は動作サポート外。

利用上の注意点

OAuth 2.0に非対応：OAuth 2.0認証に対応していないため、GmailなどOAuth 2.0を必須とするメールサービスでは利用が困難。
文字コードの問題：特定の文字（全角ハイフンなど）を含むメールを送信すると、UTF-8でエンコードされてしまう場合があり、古いメールクライアントで文字化けが発生する可能性。
日付検索の不具合：特定のバージョンでは、日付検索で検索結果が正しく表示されない場合があった。
振り分け設定の制限：差出人に表示名が設定されている場合、メールアドレスでの振り分けができない場合があった。

関連事項

Eml形式
Windows Live Essentials
* Windows Live

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