Wizpy
Wizpy（ウイズピー）は、かつてターボリナックス株式会社から発売されていた携帯型OSとマルチメディアプレーヤーを兼ね備えたデバイスです。
コンパクトな1.7インチ有機ELディスプレイを搭載し、2GBまたは4GBのフラッシュメモリ（うち1.2GBはOSとアプリケーションデータ用）を備えています。単なるオーディオプレーヤーとしてだけでなく、PCに接続し、起動時にブートデバイスとして指定することで、Linuxディストリビューション（Turbolinux FUJIベース）を起動できる点が特徴です。これにより、ユーザーは接続するPCの種類を問わず、自身のPC環境を持ち運ぶことが可能でした。PCとの接続はUSB経由で行い、すべてのデータは本体内に保存されるため、接続先のPCに記録が残ることはありません。発売当初は白と黒の2色が提供されていましたが、後にスマートブルー、チタンシルバー、シュガーピンク（いずれも4GBモデルのみ）の3色が追加されました。また、wizpyOSとKNOPPIX Edu6のデュアルブートが可能な『wizpy KNOPPIX Edu6 Edition』モデル（4GB、1色のみ）も存在しました。
Turbolinux FUJIをベースとしており、Live CDのようにハードディスクドライブにインストールすることなくオペレーティングシステムを起動します。同様のコンセプトとしてUSB-knoppixがありますが、USB-knoppixがユーザーの環境に合わせて比較的自由にアプリケーションのインストールやカスタマイズが行えるのに対し、wizpyOSはシステム領域の多くが書き込み不可となっており、カスタマイズはターボリナックス社が提供するアプリケーションをインストールすることで行うという制限がありました。
WizpyOSを起動するには、PCのBIOS設定を変更してUSBデバイスを優先させる必要があります。基本的にはUSB-HDDとしてPCに認識されますが、wizpy本体の設定を変更することでUSB-CDROMとして認識させることも可能です。また、USBデバイスからのブートをサポートしていないPCのために、専用の起動CDからUSB機器を認識させた後にwizpyOSを起動させる方法や、PCに『grub for DOS』を事前にインストールすることにより、ブート時にwizpyを認識させる方法も用意されていました。
起動したPCのハードディスクの中身は原則として見えません。wizpyOS起動中のサウンド出力は、PCのサウンドデバイスを一切利用せず、wizpy本体をUSBオーディオとして動作させることでwizpy上のヘッドフォン端子から出力されます。
アプリケーションのインストールは、ターボリナックス社が提供しているamaパッケージのもののみ可能です。RPMパッケージなどからのインストールはできません。amaパッケージはsquashFS形式をベースにした圧縮ファイルであり、amaはwizpyOS起動時に自動でマウントされます。amaにアプリケーションで必要なライブラリなどを内包させることで、共有ライブラリの依存問題に囚われることなく、自由にアプリケーションの追加・削除ができる仕組みでした。
ターボリナックス社からは『wizpyOSアプリケーション開発キット』が公開されており、ユーザーは独自のamaパッケージを作成することができました。開発キットはTurbolinux FUJI環境で動作します。wizpyOS上では、wizpy本体のファームウェアやプリインストールされているアプリケーションなどを一括でアップデートすることも可能でした。
wizpy製品登録ユーザー向けのネットワークストレージサービス（500MBまで）も提供されていましたが、このサービスは既に終了しています。
ウェブブラウザ（Firefox）
電子メールクライアント（Thunderbird）
オフィスソフト（OpenOffice.org ※4GBモデルのみ。2GBは別途インストール）
日本語入力システム（ATOK）
Skype
音楽再生（Amarok）
画像ビューア（showimg）
メディアプレーヤー（Turboメディアプレーヤー ※wmvの再生が可能）
RealPlayer
DVDリッピングツール（TurboRip）
PDFビューワー（Adobe Reader）
Adobe Flash
Java Runtime Environment
ricoh fonts
PCと接続時は、マスストレージまたはUSBオーディオ機器として認識されます。
音楽再生（OGG,MP3,WMA）
音声録音（MP3）
FMラジオ
静止画表示（JPEG）
動画再生（XviD）
テキスト表示（.utfのみ。.txtは不可）
ターボリナックス社は本製品のキャッチフレーズとして『手のひらサイズのパソコン』を掲げていました。発表当初はwizpy自体がLinuxで動作するメディアプレーヤー、PDAのような製品として誤って認識されたメディアもありました。
Youtubeやニコニコ動画のコンテンツをダウンロードできる『コンテンツダウンローダー』機能も搭載されていました。
2009年1月には、一部のネットショップで数種類のモデルが通常よりも安価に販売されました。Amazon.co.jpでは¥3,100、ビックカメラドットコムでは¥3,080で販売されていましたが、これがショップの在庫処分のためなのか、ターボリナックス社の在庫処分を理由とするものなのかは明らかにされていません。
「Wizpy」の名称は小倉優子によるものです。
概要
コンパクトな1.7インチ有機ELディスプレイを搭載し、2GBまたは4GBのフラッシュメモリ（うち1.2GBはOSとアプリケーションデータ用）を備えています。単なるオーディオプレーヤーとしてだけでなく、PCに接続し、起動時にブートデバイスとして指定することで、Linuxディストリビューション（Turbolinux FUJIベース）を起動できる点が特徴です。これにより、ユーザーは接続するPCの種類を問わず、自身のPC環境を持ち運ぶことが可能でした。PCとの接続はUSB経由で行い、すべてのデータは本体内に保存されるため、接続先のPCに記録が残ることはありません。発売当初は白と黒の2色が提供されていましたが、後にスマートブルー、チタンシルバー、シュガーピンク（いずれも4GBモデルのみ）の3色が追加されました。また、wizpyOSとKNOPPIX Edu6のデュアルブートが可能な『wizpy KNOPPIX Edu6 Edition』モデル（4GB、1色のみ）も存在しました。
パソコンとしての機能
Turbolinux FUJIをベースとしており、Live CDのようにハードディスクドライブにインストールすることなくオペレーティングシステムを起動します。同様のコンセプトとしてUSB-knoppixがありますが、USB-knoppixがユーザーの環境に合わせて比較的自由にアプリケーションのインストールやカスタマイズが行えるのに対し、wizpyOSはシステム領域の多くが書き込み不可となっており、カスタマイズはターボリナックス社が提供するアプリケーションをインストールすることで行うという制限がありました。
特徴
WizpyOSを起動するには、PCのBIOS設定を変更してUSBデバイスを優先させる必要があります。基本的にはUSB-HDDとしてPCに認識されますが、wizpy本体の設定を変更することでUSB-CDROMとして認識させることも可能です。また、USBデバイスからのブートをサポートしていないPCのために、専用の起動CDからUSB機器を認識させた後にwizpyOSを起動させる方法や、PCに『grub for DOS』を事前にインストールすることにより、ブート時にwizpyを認識させる方法も用意されていました。
起動したPCのハードディスクの中身は原則として見えません。wizpyOS起動中のサウンド出力は、PCのサウンドデバイスを一切利用せず、wizpy本体をUSBオーディオとして動作させることでwizpy上のヘッドフォン端子から出力されます。
アプリケーションのインストールは、ターボリナックス社が提供しているamaパッケージのもののみ可能です。RPMパッケージなどからのインストールはできません。amaパッケージはsquashFS形式をベースにした圧縮ファイルであり、amaはwizpyOS起動時に自動でマウントされます。amaにアプリケーションで必要なライブラリなどを内包させることで、共有ライブラリの依存問題に囚われることなく、自由にアプリケーションの追加・削除ができる仕組みでした。
ターボリナックス社からは『wizpyOSアプリケーション開発キット』が公開されており、ユーザーは独自のamaパッケージを作成することができました。開発キットはTurbolinux FUJI環境で動作します。wizpyOS上では、wizpy本体のファームウェアやプリインストールされているアプリケーションなどを一括でアップデートすることも可能でした。
wizpy製品登録ユーザー向けのネットワークストレージサービス（500MBまで）も提供されていましたが、このサービスは既に終了しています。
プリインストールされていた主なアプリケーション
ウェブブラウザ（Firefox）
電子メールクライアント（Thunderbird）
オフィスソフト（OpenOffice.org ※4GBモデルのみ。2GBは別途インストール）
日本語入力システム（ATOK）
Skype
音楽再生（Amarok）
画像ビューア（showimg）
メディアプレーヤー（Turboメディアプレーヤー ※wmvの再生が可能）
RealPlayer
DVDリッピングツール（TurboRip）
PDFビューワー（Adobe Reader）
Adobe Flash
Java Runtime Environment
ricoh fonts
音楽プレーヤーとしての機能
PCと接続時は、マスストレージまたはUSBオーディオ機器として認識されます。
音楽再生（OGG,MP3,WMA）
音声録音（MP3）
FMラジオ
静止画表示（JPEG）
動画再生（XviD）
テキスト表示（.utfのみ。.txtは不可）
その他
ターボリナックス社は本製品のキャッチフレーズとして『手のひらサイズのパソコン』を掲げていました。発表当初はwizpy自体がLinuxで動作するメディアプレーヤー、PDAのような製品として誤って認識されたメディアもありました。
Youtubeやニコニコ動画のコンテンツをダウンロードできる『コンテンツダウンローダー』機能も搭載されていました。
2009年1月には、一部のネットショップで数種類のモデルが通常よりも安価に販売されました。Amazon.co.jpでは¥3,100、ビックカメラドットコムでは¥3,080で販売されていましたが、これがショップの在庫処分のためなのか、ターボリナックス社の在庫処分を理由とするものなのかは明らかにされていません。
「Wizpy」の名称は小倉優子によるものです。
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