XTC (バンド)

XTC（エックス・ティー・シー）

XTCは、1977年にイングランドのウィルトシャー州スウィンドンで結成されたロックバンドです。バンド名はメンバーのアンディ・パートリッジが「Ecstasy」をもじったもので、独特な音楽スタイルを持ち続けています。彼らは、ビートルズやザ・ビーチ・ボーイズといったオールディーズ・ポップスや、サイケデリック・ロックから広大なインスピレーションを受けており、ポップミュージックのオルタナティブな可能性を追求し続けました。

XTCの強みは、ポップセンスと精巧なアレンジによる独特の楽曲にあり、ポップ・ロックというフォーマットを堅持しながらもその内容に大胆な実験を取り入れています。この姿勢は、彼らの後の作品だけでなく、ブリットポップ・ムーヴメントにも大きな影響を及ぼしました。日本のアーティストにも彼らの影響を受けた者が多く、P-MODELや坂本龍一、スピッツなど様々なミュージシャンにその足跡があります。

来歴

XTCは1977年10月にデビューし、翌1978年にはパンク・ムーヴメントの流れに乗り、セックス・ピストルズが所属するヴァージン・レコードからプロデューサーのジョン・レッキーのもとでデビュー・アルバム『ホワイト・ミュージック』をリリースしました。このアルバムは評論家から高い評価を受け、その後のアルバムも好評を博しました。1982年には5枚目のアルバム『イングリッシュ・セツルメント』が大ヒットを記録し、そのシングル『センシズ・ワーキング・オーバータイム』は全英トップ10に入りました。

しかしそのツアー中に、メンバーのアンディ・パートリッジがライブ恐怖症を発症し、バンドは以降ライブ活動を休止することとなります。その後のアルバムは主にテレビやラジオ向けのプロモーションによってアルバムが売り出される中、1985年にはザ・デュークス・オブ・ストラトスフィアという変名バンドでのプロジェクトを行い、アルバム『25オクロック』を発表しました。

1992年の『オレンジズ・アンド・レモンズ』を発表後、レコード会社から独立したXTCは、ギター・ロックとストリングス/アコースティックの二部作『アップル・ヴィーナス』を発表します。2005年にはコリン・モールディングが脱退し、残ったアンディ・パートリッジは、バンドの活動が事実上休止状態になっていることを明言しました。

メンバーとディスコグラフィ

XTCのメンバーは長年にわたり多くの変遷を経てきましたが、アンディ・パートリッジが系統的な中心人物となっています。彼のボーカルとギターのスタイルが、バンドの特徴を強く打ち出しています。また、ディスコグラフィには多くのスタジオ・アルバムやEPが残されており、中には日本限定で発表されたものもあります。

XTCは、音楽の実験とポップ性の融合を追求した素晴らしいバンドであり、その影響力は現在も多くのアーティストに引き継がれています。彼らの楽曲は、時代を超えて多くのリスナーに愛され続けているのです。

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