CGIゲーム

CGIゲームとは、CGI（Common Gateway Interface）プログラムとして作成されたブラウザゲームのことです。ウェブブラウザを通じてプレイでき、その多くがウェブサービスとして公開されています。

概要

CGIゲームの原型は、パソコン通信時代に存在した「サーバー上で動作するゲーム」に遡ることができます。パソコン通信時代との違いは、サーバープログラムがテキスト形式ではなく、ウェブブラウザで表示するためのHTMLなどで結果を送信する点です。ユーザーはブラウザに表示されたインターフェースを通じて操作を行います。

表示はウェブブラウザを介するため、OSに依存しません。携帯電話のブラウザからも操作可能なものも存在しますが、ブラウザの表示機能に依存するため、一部のブラウザでは制限や問題が発生することがあります。

サーバー上で動作するプログラム本体は、主にC言語、Perl、PHPなどで実装されます。ブラウザの表現能力向上に伴い、JavaやダイナミックHTML、Adobe Flashなどの技術を利用したゲームも登場しました。これらのゲームは、ブラウザ上での表示を各ホストコンピュータに任せ、サーバーは他のプレイヤーとの連携やデータ管理のみを行います。これらのゲームは、JavaやFlashゲームとの区別が難しい場合もあり、CGIゲームの範疇に含まれないこともあります。また、P2P（ピアツーピア）方式で通信を行うものもありますが、これらはCGIゲームではなく、オンラインゲームとして定義されます。

ここでいう「サーバー」は、家庭用PCでもウェブサーバーとして機能させることができるため、CGIの仕組みを利用していれば、CGIゲームの範疇に含まれます。

歴史

CGIゲームは、CGIチャットと共に1990年代後半に爆発的な人気を博しました。代表作として、数万人の登録者を抱え、プレイステーションに移植された『ロードオブモンスターズ』シリーズが挙げられます。この人気作は10年ほど続き、20世紀で幕を閉じました。

21世紀に入ると、『ロードオブモンスターズ』のような無配布型CGIゲームに代わり、課金型CGIゲームと配布型CGIゲームが登場しました。その後、課金型や配布型CGIゲームのスタイルは、MMORPGやソーシャルゲームへと移行しました。

配布型CGIゲームとは

配布型CGIゲームは、配布元からダウンロードしたCGIスクリプトをウェブサーバーにアップロードすることで、個人でも比較的簡単に設置できます。多くは改造が許可されており、運用者によってさまざまなバリエーションが生まれました。また、無料で楽しめるものが多かったため、1990年代末から2000年代頃にかけて流行しました。

しかし、これらのプログラムを設置すると、サーバー負荷が大幅に増大するため、掲示板などのCGIスクリプト設置を認めているプロバイダでも、ゲームCGIの設置は許可していないことが多く、有料レンタルサーバーでのみ設置が許可されている場合があります。

企業ではなく個人が製作するものが主流で、21世紀に入ってからは、数多くのフリーウェアがソースコードとともに公開されていました。ゲームの形態は、個人で遊ぶものから、多人数が同時参加するオンラインゲームまで、さまざまなものが提供されています。

ジャンルはRPGやシミュレーションゲームなど多岐にわたりますが、中には「不特定多数参加型環境ソフト」と呼ばれる、ゲームと呼べるかどうかも疑わしいものも存在します。参加人数も、一人で遊ぶものから、人数制限のあるもの、不特定多数が自由に出入りできるものまであり、明確な定義は難しいです。

CGIがウェブ上のコミュニケーションを電子掲示板やチャットなどで仲介するように、CGIゲームも「コンピュータゲームというインターフェースを介してコミュニケーションを行う仕組み」と言えるでしょう。

課金型CGIゲームの代表作

アクア＝エリアス
The Treasure of GENUM

配布型CGIゲームの代表作

GundamField
Script Of Saga II
ネット航海時代
箱庭諸島
Free Fight Adventure（旧称Final Fantasy Adventure）
罪と罰++二律背反
Blind Justice（罪と罰++二律背反の派生版）
SOLD OUT
劇空間ぱわふるリーグ2
俺のペナント
＠パーティー2
TOWN
Farland History

関連項目

CGI
ブラウザゲーム
オンラインゲーム
* ソーシャルゲーム

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