「今日、ナニカノハズミデ生きている」

「今日、ナニカノハズミデ生きている」：WANDS第3期の終焉を告げたシングル

1998年7月、WANDSの15枚目のシングル「今日、ナニカノハズミデ生きている」がリリースされました。この曲は、前作から約9ヶ月半ぶり、そして第3期WANDSとしては最後のシングルという重要な位置づけにあります。正式名称は、曲名全体にかぎ括弧が付いた表記となっています。

楽曲制作と背景

このシングルは、GARNET CROWのAZUKI七氏と、rumania montevideoの三好誠氏という異色の作曲家コンビによって制作されました。WANDSの公式サイトでは、「doorsの名曲『ハートに火をつけて』を彷彿とさせるオルガンのフレーズ、シンプルさとハードさを追求したギター、力強いボーカルなど、WANDSの新境地を開拓した意欲作」と評されています。しかし、メンバー自身は、この曲がシングルA面に選ばれたことに当初戸惑いを覚え、「他に良い曲があったのに…」という感想を抱いていたそうです。

このシングルリリースから7ヶ月後、WANDSはアルバム『AWAKE』とベストアルバム『BEST OF WANDS HISTORY』を発表し、その後解散という道を歩むことになります。興味深いことに、第3期WANDSのシングル曲の中で、この曲だけが後の第5期においてリテイクされませんでした。

チャート記録と商業的成功

「今日、ナニカノハズミデ生きている」は、オリコンチャートで最高32位という結果に終わりました。売上枚数は約1.5万枚と、第3期WANDSのシングルの中では『Brand New Love』を大きく下回る成績となりました。これは、バンドの勢いが衰えつつあったこと、そして音楽シーン全体の状況も反映していると言えるでしょう。

収録曲

シングルには以下の2曲が収録されています。

1. 今日、ナニカノハズミデ生きている
2. FREEZE

各楽曲の詳細解説

今日、ナニカノハズミデ生きている

TBS系番組『ワンダフル』のテーマソングとして使用されたこの曲は、2000年のWANDS解散から12年後の2012年、和久二郎（現・松元治郎）の初ソロライブ「松元治郎 1st LIVE」で初めてライブ披露されました。

FREEZE

プレイステーション用ゲームソフト『Cybernetic EMPIRE』のイメージソングとして制作された楽曲です。この曲は、杉元メンバーの作曲による楽曲がWANDSのシングルに収録された初めての事例となります。歌詞について当時、実話なのかという質問が多数寄せられましたが、杉元自身はフィクションであると明言しています。また、間奏部分の女性の声は、当時のスタッフに協力を仰ぎ、楽曲のイメージに合うよう録音されたとのことです。この曲も「松元治郎 1st LIVE」で初披露され、アンコール及びラストナンバーとして演奏されました。

収録アルバム

このシングルに収録された楽曲が、どのアルバムに収録されているかについては、情報が不足しており、断定できません。詳細な情報は、WANDSの公式ディスコグラフィー等を参照する必要があります。

まとめ

「今日、ナニカノハズミデ生きている」は、WANDSの転換期、そして終焉を象徴するシングルと言えるでしょう。商業的な成功は限定的でしたが、楽曲そのもののクオリティや、メンバーの思い入れ、そして後のライブでの披露など、様々な側面から考察することで、このシングルが持つ意味をより深く理解することができるでしょう。 このシングルは、WANDSの歴史において重要な一曲として記憶されています。

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