いわい

いわい (JDS Iwai, MSC-648, YAS-97)：たかみ型[[掃海艇]]の軌跡

1978年3月28日、海上自衛隊に新たな掃海艇が加わりました。その名は「いわい」。祝島にちなんで名付けられたこの艦は、たかみ型[[掃海艇]]の19番艦として、第4次防衛力整備計画の一環で建造されました。日立造船神奈川工場で建造され、1976年7月20日に起工、1977年11月24日に進水という行程を経て、晴れて就役を迎えたのです。

就役と同時に、「いわい」は第1掃海隊群隷下の第49掃海隊に編入、呉を定係港としてその任務を開始します。同隊には「おきつ」や「はしら」といった艦艇も所属しており、「いわい」はこれらの艦艇と共に日本の領海を守る任務に当たっていました。

その後、「いわい」の艦歴は変化の連続でした。1987年3月24日には、第49掃海隊が佐世保地方隊沖縄基地隊へ編入。この異動により、「いわい」の活動範囲も沖縄へと広がったと考えられます。しかし、1993年11月9日、第49掃海隊は廃止。これに伴い、「いわい」は沖縄基地隊第13掃海隊へと所属を移します。

転換期は1994年5月9日に訪れました。「いわい」は特務船へと種別変更され、船籍番号もYAS-97へと変更されたのです。同時に、所属も開発指導隊群隷下の装備実験隊へと変わり、定係港は横須賀へと移ります。この変更は、「いわい」が掃海任務から、より実験や研究を重視した活動へと転じたことを示唆しています。

そして、1999年3月31日。「いわい」は除籍されました。約21年に渡る海上自衛隊での活躍に幕を閉じます。呉、沖縄、そして横須賀と、様々な場所で日本の海洋防衛に貢献した「いわい」の艦歴は、日本の防衛力の歴史を語る上で重要な一ページを刻んでいると言えるでしょう。その貢献は、多くの資料や記録によって今も語り継がれています。

参考文献

石橋孝夫『海上自衛隊全艦船 1952-2002』（並木書房、2002年）
『世界の艦船 増刊第66集 海上自衛隊全艦艇史』（海人社、2004年）

関連項目

* 海上自衛隊艦艇一覧

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