うえのドイツ文化村

うえのドイツ文化村について

うえのドイツ文化村は、沖縄県宮古島市の上野に位置する独特なテーマパークです。この施設は、古くからのドイツとの交流の歴史を背景に、沖縄の自然や文化と融合した楽しさを提供しています。パーク内では、ドイツの雰囲気を楽しめる多彩な施設が揃っており、訪れる人々に新たな体験を提供しています。

パークの概要

文化村の中心には、ライン川を見下ろす古城マルクスブルク城を模した博愛記念館があり、ここが訪問者の注目を集めています。博愛記念館の内部は、2階と3階にかけて実際のマルクスブルク城を模したセットが再現され、8階には美しい展望室も設置されています。ここからは周囲の美しい景色を楽しむことができ、特に夕暮れ時には絶景が広がります。

さらに、子ども向けの施設「キンダーハウス」では、グリム童話に関連する資料や伝統的なドイツのおもちゃであるくるみ割り人形の展示があり、幼い子どもたちが楽しめるスペースとなっています。また、特異な展示物として寄贈されたベルリンの壁の2枚も展示されています。この壁は高さ4.3メートルのコンクリート製で、西ベルリン側には大きな落書きが施されており、歴史的な象徴となっています。

歴史的な背景

文化村の背景には、長い歴史があります。1873年、ドイツの商船「エル・イ・ロベルトソン号」が宮古島沖で座礁した際、島の住民が乗組員を救助しました。この出来事に感動したドイツ皇帝ヴィルヘルム1世は1876年に軍艦を派遣し、島に感謝の碑を設置しました。これが、当地とドイツの関係が深まるきっかけとなりました。

その後も様々な歴史的な出来事があり、1936年には独逸皇帝感謝碑の60周年を記念する式典が開催され、現在の文化村内に碑が設置されました。1987年には、上野村がドイツ文化村の建設を計画し、1996年に完成してグランドオープンを迎えました。2000年には、当時のドイツ首相ゲアハルト・シュレーダーが訪れるなど、日独文化交流の場ともなっています。

施設の変遷

文化村の施設は時代と共に変化を遂げてきました。特に、1996年のオープン以降、様々なイベントや活動が行われ、多くの観光客に愛されてきました。しかし、2003年には台風による被害を受けて博愛パレス館が閉館。現在、文化村の運営は見直しが図られ、最近では企業による購入希望の声も上がっています。

アクセス

うえのドイツ文化村へのアクセスも便利です。宮古空港からは車で約15分、平良港からは約30分で到着でき、また路線バスも利用可能です。バスを利用する場合は、宮古協栄バス・新里宮国線に乗り、宮国公民館前で下車し、徒歩約10分の場所に位置しています。

このように、うえのドイツ文化村は、沖縄とドイツの文化交流の象徴とも言える場所であり、観光や学びの場として訪れる人々に新しい発見を提供しています。

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