つくみず

つくみず：終末と日常が交錯する世界を描く漫画家

つくみずは、日本の漫画家であり、代表作として終末世界を舞台にした少女たちの物語『少女終末旅行』があります。愛知教育大学を卒業後、漫画家としてのキャリアをスタートさせました。作品の特徴は、シュールで詩的な作風と、フィーリングを重視したデフォルメされたキャラクターデザインです。

経歴と人物

大学時代に漫画を描き始め、友人に誘われた漫画サークルで作品を制作。その作品が新潮社の目に留まり、『少女終末旅行』で商業デビューを果たしました。この作品は、オリジナル作品としては初の作品であり、2017年にはテレビアニメ化もされています。

アニメ版『少女終末旅行』では、エンディングアニメーションを全て単独で担当。400枚を超える原画を1ヶ月強で描き上げ、尾崎隆晴監督から「アニメーターの仕事とはちょっと違う、1本のアニメーションとして面白いものに仕上がっている」と評されました。

読書家でもあり、村上春樹や江國香織の作品から影響を受けています。特に、村上春樹の『ノルウェイの森』や『ダンス・ダンス・ダンス』、江國香織の『きらきらひかる』は何度も読み返しており、『少女終末旅行』の暗喩的なメッセージ性にもその影響が見られます。

高校時代にはアニメに熱中し、萌えイラストを描き始めたことが漫画を描くきっかけになったと語っています。大学では美術教師を目指して絵を学びましたが、漫画を描くのは気まぐれだったそうです。また、戦争映画を愛好しており、『少女終末旅行』に登場するケッテンクラートは、『プライベート・ライアン』を観たことがきっかけで取り入れられました。

作風の特徴

つくみずの作風は、シュールで詩的な世界観と、デフォルメされたキャラクターデザインが特徴です。鉛筆での作画を基本としていますが、ペンでの作画でも小刻みに震えているような線が特徴的です。これは、ジブリなどの原画を担当しているアニメーター・大平晋也の影響を受けているとのことです。

また、映像表現にも影響を受けており、漫画を描く際にはカメラポジションにこだわって作画しています。ネーム、下描き、ペン入れの段階でテンションが変わらないように、ネームの段階から完成形のイメージに近づけるように工夫しています。

白黒の配分にもこだわり、明暗のバランスを考えながら作画しています。これは、大学時代の絵画の先生からの教えが元になっているそうです。

受賞歴

2019年 - 第50回星雲賞コミック部門（『少女終末旅行』）

主な作品

商業作品
少女終末旅行（全6巻）
シメジ シミュレーション（全5巻）
同人作品
死にたいフラン
文学とはROCKである。 vol.3
文明の夜に焼く秋刀魚と電磁波測定器について
アロワナ
つくみずらくがき画集

イベント参加

過去には、博麗神社例大祭やコミックマーケット、コミティアなどの同人イベントに参加しています。また、阿佐ヶ谷ロフトAでのトークショーや、渋谷マルイでの個展も開催しています。

外部リンク

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* メディア芸術データベース

つくみずの作品は、独特な世界観とキャラクターを通じて、終末世界における少女たちの日常を描き出しています。その作風は多くのファンを魅了し、今後の活躍が期待されています。

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