ゆめにっき

『ゆめにっき』の世界

『ゆめにっき』は、ききやまが手掛けたフリーゲームで、RPGツクール2003を用いて制作されました。2004年に最初のバージョンが公開され、数度のアップデートを経て、2007年10月にバージョン0.10がリリースされました。このゲームの特徴は、プレイヤーが主人公の少女を操作して「夢の中」を探索するアドベンチャー形式であることです。

ゲームの概要

プレイヤーは広大なフィールドを探索し、散在するアイテムを集めることが主なアクティビティとなります。特に明確な目的はありませんが、一応のエンディングが存在します。『ゆめにっき』は2009年度のVector年間総合ランキングでは68位にランクインし、20周年記念イベント「Vector Award」でも14位に入賞するなど、評価されています。これまでにVector以外のプラットフォームでも配信が行われ、2016年にはDeNAのAndAppにてRPGツクールMV版がリリースされました（現在は配信終了）。2018年からは、PLAYISMによるSteamでの無料版も配信され、英語翻訳も追加されました。

ゲームシステム

『ゆめにっき』はマンションの一室からゲームが始まります。初めてプレイした際には、扉は開かずにベランダに出ることのみが可能です。プレイヤーはマイルームで行動を選び、夢の世界に入ることができます。夢の世界に入ると、12枚の扉がある通称「扉の部屋」にアクセスでき、プレイヤーは様々なマップを探索し、エフェクトと呼ばれるアイテムを集めることになります。

エフェクトは収集が自由であり、ゲームの進行に必須なものもあれば、無関係なものもあります。特徴的なのは、他のキャラクターとの会話がほとんどなく、作品の背景やストーリーが詳らかにされない点です。こうした独特な演出が、プレイヤーの想像力をかきたてます。

グラフィックとサウンド

本作では、使用されるグラフィックや音楽、効果音は、全て作者が独自に作成したアセットです。これにより、他の同ジャンルのゲームとは一線を画した個性的なスタイルが確立されています。

メディア展開と二次創作

『ゆめにっき』は、その人気により、2013年から「Project Yumenikki」としてメディア展開が始まりました。このプロジェクトでは、WEB漫画や音楽CDの制作、ノベライズまで多岐に渡って行われています。また、様々な二次創作も行われており、同人活動としてのアンソロジーコミックやアレンジアルバムも多く存在します。

特に、同作をモチーフにしたファンゲームの制作が活発で、代表的な作品には『ゆめ2っき』があり、多くの有志によって開発されています。さらに、他のゲームにも影響を与えた事例が見られ、特に『UNDERTALE』や『OMORI』などの作品は、本作のエッセンスを感じることができます。

YUMENIKKI -DREAM DIARY-

『YUMENIKKI -DREAM DIARY-』は2022年に原作のリイマジン版として展開され、オリジナルを基にした3D環境での新たな体験を提供しています。アクションや謎解き要素が盛り込まれ、元の作品とは異なるゲームシステムとなっていますが、ストーリーの不明瞭な点は共通しています。

このように、『ゆめにっき』は独特の世界観を持ち、自由度の高い探索が楽しめるフリーゲームです。多くのファンがその魅力に惹かれ、様々な形で愛されています。

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