リュウガ

リュウガ

リュウガは、原哲夫・武論尊による漫画『北斗の拳』に登場するキャラクターです。ラオウ率いる拳王軍の将として活躍し、その実力と宿命が物語に深い影響を与えました。本稿では、リュウガの人物像と彼が使う拳法「泰山天狼拳」について解説します。

キャラクター概要

リュウガは、ラオウの覇業を支えた将軍の一人です。彼の使う「泰山天狼拳」は、その速度ゆえに流血の間もなく傷口に凍気を感じると評されます。宿星は「天狼星」であり、乱世において天帝の使者として北斗神拳伝承者の覚醒を促す使命を担っていました。

ユリアの実兄であり南斗の血を引いていますが、南斗聖拳は継承していません。南斗五車星の一人、雲のジュウザは異母兄弟にあたります。

『天の覇王』では、軍師ソウガと並び、ラオウの右腕として描かれました。身長190cm、体重105kgと恵まれた体格を持ち、容姿はデヴィッド・ボウイに似ているとされています。

声優

堀秀行（テレビアニメ）
高橋広樹（パンチマニア [[北斗の拳]]）
松原大典（北斗の拳 ラオウ外伝 天の覇王）
阪口大助（真救世主伝説 北斗の拳 ユリア伝・幼少期）
森岳志（北斗無双）
加瀬康之（LEGENDS ReVIVE）

劇中での活躍

北斗の拳

リュウガはラオウの配下として、ケンシロウとの戦いを通じて、どちらが乱世を治めるにふさわしいか見極めようとします。ケンシロウの力を引き出すため、狂気の「魔狼」となり、罪のない人々を殺害し、ケンシロウを挑発します。陰腹を切って死を覚悟でケンシロウに挑みますが、トキの介入により決着はつきません。リュウガは自らの役割を終え、ケンシロウこそが乱世に必要な人物だと確信し、息を引き取りました。ケンシロウは、リュウガがユリアの実兄であったことを彼の死の直前に知り、悲しみを背負うことになります。

真救世主伝説 北斗の拳

新OVA『ユリア伝』では幼少期のユリアと共に登場し、新劇場版『ラオウ伝 激闘の章』では、ケンシロウの強敵たちのイメージ映像の中に登場します。新劇場版『ケンシロウ伝』では、ケンシロウとユリアの結婚式を祝福する魂魄の中に、ジュウザと共に姿を見せました。

天の覇王 北斗の拳ラオウ外伝

リュウガは、天狼星として乱世を治める力がないことを悟り、真に時代が求める覇者を見極める道を選びます。そして、天の覇王たるラオウの元に降りました。アニメ版では、ラオウに手合わせを挑み、その圧倒的な力の前に屈しています。拳王軍の将となってからは、軍師ソウガと対立するも和解し、イゴールを倒してからは、ラオウらと祝杯を挙げました。サザンクロス侵攻時には、異母弟ジュウザからユリアの自殺を告げられ、シンと戦おうとしますが、ケンシロウ接近の報を受け撤退しました。鉄帝ジャダムや黒山陰形拳のガイヤには敗北を喫しています。

銀の聖者 北斗の拳 トキ外伝

リュウガは、ラオウの部下として忠誠を尽くしますが、ケンシロウの存在に心を動かされ、どちらが乱世を支えるにふさわしいか見定めようとします。ラオウの命で奇跡の村を襲撃し、トキとの戦いに敗れますが、ユリアの生存をトキに伝え、ケンシロウを導くように諭しました。これはラオウへの背信行為であり、リュウガはトキに自らの宿命を語りました。

泰山天狼拳

リュウガが使う拳法で、天狼星の宿命を帯びた者が継承します。その特徴は、ケンシロウが「その拳はあまりに速く、流血の間もなく、凍気さえ感じさせる」と評した通り、素手で相手の肉体を削り取ることが基本です。足技はなく、脚力は技を繰り出す際の跳躍に使われます。

奥義や秘伝は登場せず、原作で唯一技名が出た「天狼凍牙拳」も詳細は不明でしたが、アニメ版『天の覇王』で技が描かれました。これは基本となる技で、狼の牙を模した手の突きから連撃で敵を削り取ります。技を受けた者は凍気を感じて死亡する際、「さぶい」「つべたい」などの断末魔の声を上げるとされています。

外伝作品では、「天狼凍雹拳」や「天狼剛氷拳」といった技も登場します。また、ギャグ漫画『北斗の拳 イチゴ味』では、「烈風泰山天狼拳」なる技も披露しています。

もう一度検索