アゲハ蝶

アゲハ蝶 - ポルノグラフィティの魅力

ポルノグラフィティの「アゲハ蝶」は、2001年6月27日にSME Recordsからリリースされた楽曲であり、このシングルはバンドの6作目となります。本楽曲は、前作『サボテン』からわずか7か月後に発表され、実は当初は「狼」が表題曲として予定されていました。しかし、メンバーによる新たな提案によって「アゲハ蝶」が急遽制作され、最終的には満場一致で表題曲に選ばれました。

ジャケットデザインには、特別な製法で氷に固められたセラムタイマイという蝶の画像が使用されています。このユニークなアートワークは、楽曲の魅力を増す要因のひとつとなっています。

チャートでの成功

「アゲハ蝶」は初動売上で自身のシングル作品としては最高の記録を達成し、オリコン週間シングルランキングで3作連続1位を獲得しました。また、約92万枚の売上を記録し、2001年10月には日本レコード協会によるミリオン認定を受けるなど、一線を画する存在となりました。この年のオリコン年間シングルランキングでも10位にランクインし、シングルとアルバム全作品を通じて初めての年間TOP10入りを果たしました。

楽曲について

アゲハ蝶

この楽曲はエフティ資生堂のCMソングにもなり、没入感のあるラテンナンバーとして知られています。生楽器による豊かな音色と観客を巻き込む手拍子、さらに「ラララ」の合唱が特徴で、ライブでは欠かせない定番曲となっています。新藤によると、レコーディング中にはサンポーニャやケーナなどの民族楽器が取り入れられ、ギターは重ね録りされるという贅沢な制作が行われました。また、歌詞のサビ部分は、スタジオでの即興で作られたものであり、この曲が持つポップ感を意識して書き上げられたとのことです。

「アゲハ蝶」の間奏から大サビにかけての観客の合唱は、名古屋国際会議場でのライブ中に録音されたものであり、このような実際のライブ音源が楽曲に使われることは、ファンにとって特別な意味を持つ瞬間となりました。

別れ話をしよう

この楽曲では、東京のバーで恋人との別れ話を展開する男性の感情を描写しており、他の曲とは対照的にシンプルな楽器編成が際立っています。この楽曲もまた、ポルノグラフィティの多様な音楽性を表現しています。

狼

「狼」は、ベストアルバム『PORNO GRAFFITTI BEST RED'S』にも収録されており、アゲハ蝶とは異なるラテンのエッセンスを持つ楽曲です。実は「アゲハ蝶」の表題曲候補でもあったため、当時のライブではこちらの方が観客に好評だったことも報告されています。歌詞中に登場する「折古の浜」は、メンバーの故郷である因島の海水浴場を指しており、地域への愛着が描かれています。

収録作品とカバー

「アゲハ蝶」は、様々なメディアやカバーアレンジでも耳にすることが増えています。2021年にはゲーム『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』に収録され、さらなる人気を誇っています。ちなみに、「アゲハ蝶」は2023年6月にストリーミングサービスでの累計再生回数が1億回を超え、その人気に拍車をかけています。特に、2023年9月には『THE FIRST TAKE』で行われたスペシャルアレンジが話題となり、新たな形で楽曲が再評価されるきっかけとなりました。

このように、ポルノグラフィティの「アゲハ蝶」は、音楽としての魅力はもちろんのこと、ビジュアルやヒットチャートでの成功など、あらゆる面で日本の音楽シーンにおける重要な作品となっています。

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