アルク

株式会社アルクについて

株式会社アルク（英: ALC PRESS INC.）は、東京都千代田区を本拠地とする日本の出版社で、特に語学教育に重点を置いています。英語を中心に、通信講座や教材の出版、さらに語学関連のウェブサービスも提供しています。

社名の由来は「Associated Liberal Creators」（自由創造者集団）というフレーズの頭文字から来ており、コーポレート・スローガンは「地球人ネットワークを創る」というものです。2021年4月には株式会社アルクエデュケーションを設立し、教育分野でのさらなる発展を進めています。

企業の歴史とサービス展開

アルクは1971年に日本初の英語学習月刊誌を創刊しました。この雑誌は現在も「ENGLISH JOURNAL」という名で親しまれ、多くの英語学習者に利用されています。また、1982年には「1000時間ヒアリングマラソン」と呼ばれる通信講座を開講し、これにより多くの学習者に特化した学びの機会を提供しています。

アルクのシンボルキャラクターである「地球人マーク」は、同社の出版物のカバーに常に描かれており、2005年にデザインが一新されました。学習参考書や専門書では、そのキャラクターが印刷されたものも展示されています。特に、2005年から展開している『キクタン』シリーズは、リズミカルに単語を学ぶことを目的とした教材であり、2019年までに450万部を超えるベストセラーを記録しています。

ウェブサービスの面では、『英辞郎』というオンライン英和・和英辞典データベースが有名で、無料版が同社のサイトからアクセス可能です。大学などにはeラーニングや講義支援システムを提供しており、語学教育の質を向上させるためのサポートを行っています。また、「ESAC®認定 英語学習アドバイザー」という資格認定制度も運営し、留学カウンセラーの育成にも力を入れています。

経営の変遷

2011年1月期には3億5000万円もの赤字を計上し、これに伴い2012年に代表取締役社長が交代しました。この際、投資ファンドの日本みらいキャピタルが経営に関与することが明らかになりました。2018年には、フリービット株式会社がアルクの全株式を取得し、アルクはフリービットの完全子会社となりました。

フリービットは、英語教育を中心としたEdTech事業を展開したい意向を示し、それに伴い資源の再配置や企業戦略の見直しが行われました。しかし、新型コロナウイルスの影響で、収益が厳しい状況に直面したことも報告されています。

主な製品やサービス

アルクは、英語を中心にした教材やサービスを展開しています。月刊誌の『ENGLISH JOURNAL』を始め、様々な語学教材を提供しており、通信講座にはTOEIC対策や、外国語教師のためのプログラムが含まれています。また、子供向けの英語教室『アルク Kiddy CAT 英語教室』や、オンライン英会話サービスも運営しています。さらに、学習者に向けたウェブコンテンツやアプリもあり、その利便性を向上させています。

最近では、eラーニングの分野にも進出しており、特に企業向けの英語研修支援事業が注目されています。アルクオンライン日本語スクールなども立ち上げ、幅広い分野での教育支援を行っています。国際的な語学教育の良きパートナーとして、今後もさらなる発展が期待されます。

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