アンドレ・パッション

アンドレ・パッション

アンドレ・パッション（André Pachon）は、1944年生まれ、フランス・ラングドック地方出身のフランス料理シェフであり、代官山「レストラン・パッション」のオーナーシェフとして知られています。

来歴

南仏モンペリエで生まれたパッションは、カルカソンヌで育ちました。1960年、当時“カスレの王様”と呼ばれたマルセル・エメリックのもとで料理人としてのキャリアをスタートさせます。フランス国内のレストランで経験を積んだ後、1968年にカナダへ渡り、モントリオール「ホテル・モン・ガブリエル」のスーシェフに就任。

1970年、大阪万国博覧会にて「レストラン・デュ・カナダ」のシェフとして初来日。その後、名店「イル・ド・フランス」のシェフを歴任し、1984年には代官山に自身のレストラン「パッション」を開店。以来、オーナーシェフとして複数のレストランをオープンし、日本におけるフランス料理の普及に大きく貢献しました。

1995年にはアカデミー・ユニヴェルセル・ド・カスレ日本支部を設立し、フランスの郷土料理「カスレ」の振興に尽力。毎年2月・3月にはカスレ・ディナーを開催し、多くの参加者を楽しませています。

また、テレビ番組「トリビアの泉」のコーナー「トリビアの種」では、料理の専門家としてカップラーメンの残り汁に関する検証審査員を務めるなど、幅広い活動を行っています。

彼の長年の功績が認められ、フランス共和国から国家功労勲章、農事功労章最高位コマンドール勲章、レジオンドヌール勲章など、数々の栄誉ある勲章が授与されています。2021年には、文化庁長官表彰も受けています。

受賞歴

メートル・キュイジニエ・ド・フランス
アカデミー・キュリネール・ド・フランス
メートル・カナルディエ
クラブ・プロスペール・モンターニュのオフィシエ
アカデミー・ユニヴェルセル・デュ・カスレの創設者
アミカル・デ・キュイジニエ・エ・パティシエ・オ・ジャポン名誉会長
日本フランス農事功労章受章者協会副会長
東京都食生活文化 銀賞
フランス共和国農事功労章コマンドール章
フランス共和国国家功労勲章受章
フランス共和国レジオン・ドヌール章受章

店舗・事業

レストラン・パッション
ル・プティ・ブドン
ル・コントワール・オクシタン
ケータリング・パッション
バンケット・パッション
ウエディング事業

著作

アンドレ・パッション『フランス郷土料理』河出書房新社、2020年。ISBN 978-4309287805

アンドレ・パッションは、日本におけるフランス料理界の発展に大きく貢献した人物として、その名を知られています。

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