アンフォルメル中川村美術館

アンフォルメル中川村美術館

アンフォルメル中川村美術館は、長野県上伊那郡中川村にある、アンフォルメルという抽象芸術を専門とした日本で唯一の美術館です。

概要

1950年代にフランスを中心に興った絵画運動であるアンフォルメルを専門とする、国内唯一の美術館です。フランス芸術文化勲章を受章した画家であり、当館の建築主でもある鈴木崧（すずき たかし）の作品を中心に展示しています。中川村が「アンフォルメル中川村美術館条例」に基づき、芸術文化の向上を目的として設置し、地元の美里地区管理組合が指定管理者として管理・運営を行っています。

建築家の毛綱毅曠が設計した建物は、鉄筋コンクリート造の平屋建てで、延べ床面積は297平方メートルです。常設展示室や事務室がある本館、高さ13メートルのシンボルタワー、そして当初は住居用として建設され、現在は企画展示室として使用されているアトリエ棟から構成されています。

歴史

美術館の土地と建物を買収・建設したのは、フランス芸術文化勲章を受章した画家・鈴木崧です。鈴木は私費2億円を投じ、中川村の山林約1万平方メートルを買収し、約1億3500万円をかけて美術館を建設しました。1989年8月に建物は完成しました。美術館による村おこしを期待した中川村も、美術館へのアクセス道路を整備するなど、建設に協力しました。

美術館は1990年秋の開館を予定していましたが、土地と建物の名義人であった鈴木の家族が亡くなったため、相続税などの問題が発生し、開館は延期されました。1993年になっても開館の見通しが立たない状況を打開するため、画家の意向を受け、村が土地と建物を買い取り、美術館を開館することになりました。

1993年10月29日、アンフォルメル中川村美術館は開館しました。予定より3年遅れての開館であり、開館記念式典には、鈴木やフランス大使館の公使ら約100人が出席しました。2005年度からは指定管理者制度が導入され、地元の美里地区管理組合が美術館の管理・運営を開始しました。これにより、友の会の設立や展示の大幅な入れ替えなどが行われています。

主な所蔵作家

鈴木崧
吉原治良
今井俊満
ポール・ジェンキンス
ジョルジュ・マチュー

利用情報

冬期休館
12月〜2月

開館日
火・木・土・日曜日、祝祭日

開館時間
9:00〜16:00

入場料
大人：200円（団体割引150円）
小・中・高校生：100円（団体割引50円）
6歳未満：無料
団体は20名以上

アクセス

中央自動車道松川ICから国道153号経由で約30分
JR七久保駅から車で長野県道218号北林飯島線経由で約25分

関連情報

中川村
新外映配給：鈴木崧が経営していた映画配給会社
うしおそうじ：鈴木崧の友人

外部リンク

アンフォルメル中川村美術館 公式サイト

アンフォルメル中川村美術館は、アンフォルメルという独特な美術運動に触れることができる貴重な場所です。美しい自然に囲まれた環境で、芸術を堪能してみてはいかがでしょうか。

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