七久保駅

七久保駅について

七久保駅（ななくぼえき）は、長野県上伊那郡飯島町七久保に所在する、東海旅客鉄道（JR東海）飯田線の駅です。駅の背後には雄大な中央アルプス（木曽山脈）が広がり、その美しい景観は鉄道写真愛好家にも人気です。

歴史

七久保駅は、1918年（大正7年）7月23日に伊那電車軌道（後の伊那電気鉄道）の駅として開業しました。当初は飯島駅からの延伸区間の終着駅でしたが、同年12月には路線がさらに高遠原停留場（現在の高遠原駅）まで延伸され、途中駅となりました。

1943年（昭和18年）8月1日、伊那電気鉄道線が国有化され、飯田線の一部として鉄道省（後の日本国有鉄道）の駅となりました。その後、1971年（昭和46年）には貨物取扱が廃止（専用線発着を除く）、1987年（昭和62年）の国鉄分割民営化によりJR東海とJR貨物の駅となりました。1994年（平成6年）には無人駅となりましたが、当時はJR貨物の職員が配置されていました。1996年（平成9年）に貨物列車の設定が廃止、2002年（平成14年）にはJR貨物の駅としての機能も正式に廃止されています。

駅構造

七久保駅は、2面3線のホームを持つ地上駅です。1番線には下り列車、2番線には上り列車が停車します。3番線はかつて待避線として使用されていましたが、2021年3月のダイヤ改正以降、定期旅客列車の発着はなくなりました。さらに、2024年10月には3番線の使用が停止され、11月にはレールが撤去され、転落防止フェンスが設置されました。ホーム間の移動は、高遠原駅側の構内踏切を利用します。駅は伊那市駅の管理する無人駅です。

かつては、駅の南西にあった日本石油伊那油槽所へ続く専用線があり、石油輸送のタンク車が週に数回到着していましたが、油槽所の閉鎖に伴い廃止されました。

のりば

利用状況

近年の一日平均乗車人員は以下の通りです。

2007年度：251人
2009年度：247人
2010年度：234人
2011年度：213人
2012年度：213人
2013年度：199人
2014年度：171人
2015年度：166人
2016年度：159人
2017年度：145人
2018年度：143人

駅周辺

駅周辺には、以下の施設や観光スポットがあります。

七久保郵便局
県立公園 千人塚
長野県道15号飯島飯田線
道の駅花の里いいじま

バス路線

飯島町が運営する「いいちゃんバス」の南部線が利用できます。
また、中川村が運営する巡回バスも利用可能です。

隣の駅

JR東海 飯田線

■快速「みすず」
上片桐駅 - 七久保駅 - （上りのみ伊那本郷駅） - 飯島駅
■普通
高遠原駅 - 七久保駅 - 伊那本郷駅

その他

七久保駅は、アニメ「咲-Saki-」の舞台のモデルの一つとしても知られています。

参考文献

曽根悟（監修）他「飯田線・身延線・小海線」『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』第3号、朝日新聞出版、2009年7月26日。

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