インターナビ

インターナビとは

インターナビは、本田技研工業が提供するカーナビゲーションシステムユーザー向けのテレマティクスサービスです。最大の特長は、携帯電話回線を利用したオンデマンド交通情報サービス「インターナビVICS」です。このサービスに加えて、会員制の「インターナビ・プレミアムクラブ」では、地図の無料更新やパーソナルホームページ、ロードアシスタンスサービス「QQコール」などの機能も利用できます。

インターナビの沿革

1997年8月：ナビゲーションシステムとインターネットを融合させた第1世代のインターナビサービスを発表。
1998年7月：アコードからサービス提供開始。
2002年10月：「インターナビ・プレミアムクラブ」発表、道路交通情報配信機能を追加。
2003年9月：フローティングカーシステムを世界で初めて実用化。VICS未提供道路でも交通情報を提供。
2004年6月：会員数が10万人を達成。
2004年10月：「インターナビ車線別情報」と「インターナビ・ウェザー」機能を追加。
2005年3月：会員数が20万人を達成。
2005年5月：「出発時刻アドバイザー」機能を会員向けWEBサービスで提供開始。
2005年11月：会員数が30万人を達成。ウィルコムと共同で定額通信カードサービスを発表。
2006年3月：フローティングカー情報の累積収集距離が1億kmに到達。Google Earthでの情報公開を開始。
2006年7月：会員数が40万人を達成。
2006年11月：企業向け安全運転管理支援システム「internaviBiz」を発表。
2007年1月：フローティングカー情報の累積収集距離が2億kmに到達。
2007年2月：2段階定額データ通信サービスを導入。
2007年3月：会員数が50万人を突破。
2007年7月：「主要道リアルタイム地図更新」機能、「インターナビ・ウェザー」に豪雨地点予測と地震情報サービスを追加。
2007年12月：埼玉県へフローティングカーデータを提供し、道路整備を支援。
2008年3月：「出発時刻アドバイザー」機能を会員以外にも提供開始。
2008年4月：14都府県警察と共同で、自動車関連犯罪多発地点の情報提供を開始。
2008年8月：インターナビ・フローティングカー情報とパイオニアの「リアルタイムプローブデータ」の相互活用を発表。
2008年12月：「インターナビ・ウェザー」に路面凍結予測情報を追加。
2009年7月：「出発時刻アドバイザー」などの情報を携帯電話向けに提供開始。
2009年8月：大規模地震発生時の道路移動を支援する「災害時移動支援情報共有システム」を構築。
2009年10月：会員以外も利用できる携帯電話向け交通情報サービス「Hondaドライブコンシェル」を開始。
2009年12月：会員数が100万人を突破。
2010年2月：自動車業界初の通信費無料「リンクアップフリー」をCR-Zより開始。
2011年3月：「リンクアップフリー」の通信機器をソフトバンクの3G方式に変更。
2011年11月：東日本大震災でのデータ提供が評価され「通行実績情報マップ」がグッドデザイン大賞を受賞。
2019年6月：「リンクアップフリー」の通信機器を4G方式に変更。
2024年1月：3G方式による「リンクアップフリー」の提供終了（予定）。

インターナビVICS

インターナビの交通情報サービスは「インターナビVICS」と総称されます。その主な要素は以下の通りです。

オンデマンドVICS

携帯電話を接続した状態で、目的地を設定すると、インターナビが自動的に情報センターのサーバーに接続し、出発地から目的地までの交通情報を取得します。この情報に基づき、複数のルート候補から最短時間で到着するルートを案内します。このデータは、VICSセンターが公開する全国の交通情報を基にしています。データの送受信は、自動受信ポイントまたは設定した時間間隔で行われます。通常のカーナビでは、FM-VICS多重放送の情報のみを使用するため、一般道の走行速度は固定値で計算されますが、インターナビVICSはオンデマンドで情報を取得するため、より正確な情報に基づいてルート案内が可能です。

インターナビ・フローティングカーシステム

インターナビ搭載車両が走行した際のリンク旅行時間を蓄積し、サーバーにアップロードすることで、VICS情報が提供されていない区間を補完します。このフローティングカーシステムは、カーナビの設定でOFFにすると利用できなくなります。インターナビVICSは、過去のVICS情報やフローティングカー情報を時系列的に処理することで、渋滞予測や車線別情報など、より実態に即した情報を提供します。

渋滞予測

インターナビは、過去の類似情報を参照し、移動中の旅行時間の変動を考慮してルート案内や到着予想時間の精度向上を図っています。

車線別情報

都市高速道路の分岐点などで、片側車線のみが渋滞している場合に、フローティングカーデータに基づいて方面別の所要時間を算出し、より正確なリンク旅行時間を提供します。この情報は、現状では統計値に基づいたものですが、通常のカーナビでは考慮されていない情報を加味しているため、精度が向上しています。

駐車場セレクト機能

公開されている駐車場情報と車両データを基に、入庫可能な駐車場を絞り込んで表示します。満空情報や料金、駐車場形状、目的地までの距離などの条件も設定できます。

インターナビ・ウェザー機能

地図画面上に天気情報を重ねて表示します。ルート誘導時には目的地付近の天気情報や台風情報も表示されます。

CDDB楽曲情報ダウンロード

音楽CDを再生・リッピングする際に、楽曲情報をGracenote社のデータベースから取得できます。

その他のサービス

地図更新サービス

HDD地図データは初度登録から24ヶ月目前後に1回、無料で更新されます（DVD地図データは初回車検まで3回）。近年では、初回車検に合わせて更新用DVDがディーラー経由で提供される形式になっています。

パーソナルホームページ

会員には、カーナビと連携したパーソナルホームページが提供されます。ドライブ情報やドライブスポットの設定、メンテナンス時期の通知などの機能があり、事前にドライブ計画を立てることができます。

QQコール

事故や故障などのトラブル時に、コールセンターに電話で接続し、緊急時レッカー出動や問い合わせに対応するロードアシスタンスサービスです。レジェンドおよびエリシオンのV6エンジン搭載モデルには3年間無料でサービスが付帯します。

エコランキング

ホンダのハイブリッドカーの燃費情報を集計し、会員専用ページでランキングを確認できます。

会員制度

インターナビ対応ナビゲーションシステム搭載車を購入すると、ホンダ正規ディーラーで会員登録ができます。中古車でも登録が可能です。

対応ナビゲーションシステム

ホンダ工場装着純正ナビゲーションシステムおよびホンダアクセス製Gathersの一部機種で利用可能です。DVD、HDD、SSDタイプがあり、上級車種にはプログレッシブコマンダーが搭載されています。

対応する携帯電話

当初はNTTドコモのmovaやauのCDMA 1X WINなどの携帯電話での接続が前提でしたが、現在はBluetoothや別売のアダプタ、定額通信カードサービスなど様々な接続方法があります。対応機種は公式ホームページやHonda販売店で確認が必要です。

外部リンク

internavi
一般財団法人 道路交通情報通信システムセンター

もう一度検索