ウェイン・テイラー・レーシング

ウェイン・テイラー・レーシングについて

ウェイン・テイラー・レーシング（WTR）は、2004年に元レーシングドライバーのウェイン・テイラーによって設立された、アメリカのレーシングチームです。設立当初から、サントラストという銀行の持株会社のタイトルスポンサーを得て、ライリー・テクノロジーズと提携し、ロレックス・スポーツカー・シリーズに参戦を果たしました。2023年にはアンドレッティ・オートスポーツとのパートナーシップを結び、チーム名を「ウェイン・テイラー・レーシング・ウィズ・アンドレッティ・オートスポーツ（WTR Andretti）」に変更しました。

チームの歴史

このチームは、初年度にはウェイン・テイラーとマックス・アンジェレッリのドライバーデュオによって、デイトナ・プロトタイプ（DP）クラスで2位に輝くなど、華々しいスタートを切りました。2005年にはチームとドライバーともにダブルタイトルを獲得し、その後の数年間にわたり注目の集まる存在となりました。特に2007年にはウェイン・テイラーがドライバーを引退し、以後はチームオーナーとしての道を歩むことになります。

2008年からはマシンをダラーラに切り替え、フォードエンジンを採用するとともに、2009年にはセカンドドライバーとしてブライアン・フリッセルを迎え入れ、ランキング3位に到達します。2010年にはアンジェレッリとウェイン・テイラーの息子、リッキー・テイラーをチームに加え、一勝と7回の表彰台を獲得し、ランキング2位に名を連ねました。

その後、2011年にはシボレーエンジンに変更し、さらに2012年にはコルベット・デイトナ・プロトタイプを導入しました。シーズン中の成功を収めつつも、2013年にサントラストとのスポンサーシップを失うなど、チームは新たな挑戦を求めることとなります。この年にはリッキー・テイラーがチームを離れ、代わりに弟のジョーダン・テイラーが加わり、彼とアンジェレッリのコンビが輝かしい活躍を見せました。

2017年にはチーム名を変更し、デイトナ・プロトタイプ・インターナショナル（DPi）クラスにシフト。キャデラック・DPi-V.Rを駆使し、開幕5連勝と共にダブルタイトルを獲得する成功をおさめました。この成功により、チームの名前は広まり、特に2019年のデイトナ24時間レースでは小林可夢偉やフェルナンド・アロンソと共に総合優勝を果たしました。

さらに2021年にはアキュラにマシンを乗り換え、アキュラ・ARX-05で再度デイトナ24時間レースに挑み、見事に総合優勝を果たして3連覇を達成しました。2023年には新たにGTPクラスに参戦し、LMDh規定のアキュラ・ARX-06でさらなる成功を目指しています。

主な勝利レース

ウェイン・テイラー・レーシングは数多くのレースでの成功を収めており、特にデイトナ24時間レースでは2005年、2017年、2019年、2020年、2021年の5回にわたり優勝を果たしています。また、セブリング12時間レースやプチ・ル・マンなどでも優勝経験があります。チームの長い歴史の中で磨かれた技術とドライバーのストラテジーは、数々のタイトルを手にする要因となっています。

このように、ウェイン・テイラー・レーシングは様々な挑戦をしてきた歴史を持つ一方、新たなパートナーシップも生かしながら進化を続けているレーシングチームとして、今後の展開に大きな期待が寄せられています。

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