エコレールマーク

エコレールマークについて

エコレールマークは、環境に配慮した商品や企業を認定する制度で、特に鉄道貨物輸送を利用していることが条件です。この制度は、モーダルシフトを通じて二酸化炭素の排出量を削減し、持続可能な輸送手段を促進することを目的としています。認定を受けた企業は、自社の製品パッケージやカタログ、広告、環境報告書などにエコレールマークを表示し、どのように環境に優しい輸送方法を採用しているかを広く伝えることができます。

運営主体と審査体制

この制度の運営は、社団法人鉄道貨物協会内に設けられた「エコレールマーク事務局」によって行われます。また、国土交通省が選定した学識経験者からなる「エコレールマーク運営・審査委員会」が設置され、認定の審査を担当しています。2005年 5月18日に初めて開かれた委員会では、1つの製品と9つの企業が初めて認定を受けました。なお、認定を受けるためには、年間10万円のマーク使用料が必要です。

認定基準

エコレールマークの認定基準は、当初からいくつかの成長を重ねてきました。まず、商品については、500km以上の陸上貨物輸送において、全体の30%以上の輸送に鉄道が利用されていることが求められました。また、認定を受ける企業は、同様に500km以上の陸上貨物輸送において、15%以上の輸送量に鉄道を利用することが必要とされました。

しかし、全体の陸上貨物輸送量が非常に多い企業については、この15%の基準をクリアできない場合もありました。そのため、2008年 5月30日に基準が見直され、新たに年間1万5000トン以上、または数量×距離で年間1500万トンキロ以上の輸送に鉄道を利用している企業が認定されることになりました。これにより、鉄道貨物の利用が多くても、全体の陸上貨物輸送量が多ければ認定されないという課題が解消されました。また、実際に鉄道貨物輸送を始める前でも、契約の締結があれば認定を受けることができるようになりました。１年後に実績を再審査することも義務づけられました。

認定された商品と企業

2020年7月末現在、エコレールマークの認定を受けた商品はいくつか存在し、その中には

- 六甲のおいしい水（ハウス食品）
- トナー（リコー）
- サランラップ（旭化成ライフ&リビング）
- 生茶・アルカリイオンの水（キリンビバレッジ）
- 携帯電話（パナソニックモバイルコミュニケーションズ）

などがあります。全体では203ほどの製品が認定を受けています。

また、92社の企業がこの認定を受け、さらに38社が協賛企業として制度を支えています。これらの企業は、持続可能な物流を通じて環境への影響を減らす努力を続けています。

結論

エコレールマークは、環境を考慮した輸送手段を推進する重要な認定制度です。認定を受けた企業や製品は、その取り組みを通じて、広く社会に環境配慮の必要性を訴えています。このような制度がさらに広がることで、より多くの企業が持続可能な物流を導入し、地球環境の保護に貢献することが期待されます。

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