カツカレー

カツカレーとは

カツカレーは、日本で人気のあるカレー料理で、カレーライスと豚カツを組み合わせた一品です。これは、カレーライスの上にトッピングを施した初期のスタイルを示しており、豚カツ以外にも牛カツやチキンカツ、メンチカツなども用いられることがあります。また、イギリスでは日本のカレー全般を指して「カツカレー」と呼ぶこともあります。

発祥について

洋食屋台「河金」説

カツカレーの発祥を語る上で、1918年に東京・浅草の洋食屋台「河金」が登場します。この店では、豚カツをトッピングした丼飯にカレーをかけて提供しており、これが「河金丼」と呼ばれていました。

洋食店「王ろじ」説

続いて、1921年に創業した新宿の洋食店「王ろじ」が元祖と主張されています。この店では、皿と丼を一体化させた専用容器に盛り付けたカレーライスに、特製のとんかつを載せ、さらにソースをかけています。このスタイルは「とん丼」として知られ、独特の魅力を持っています。

洋食店「銀座スイス」説

さらに1948年、東京都中央区の洋食店「銀座スイス」で新たなエピソードが展開されます。ある日、読売ジャイアンツ選手の千葉茂が、カレーとカツレツを一緒に提供してほしいと注文したことから、カツカレーが生まれたとされています。この特別メニューは瞬く間に人気を博し、千葉の試合の験担ぎ的な意味合いもあって多くの人が注文するようになりました。現在もこの店では「元祖カツカレー」などが提供されています。

盛り付けのバリエーション

カツカレーは、飯、カツ、カレーの配置にさまざまなスタイルがあります。一般的には、カツはスプーンで食べやすいように切り分けられていることが多いです。これによって、食べやすさと美味しさが両立しています。

栄養面と特長

カツカレーは高脂肪・高カロリーな食品で、胃腸に負担をかけることがあります。特にカツの衣に用いるパン粉も炭水化物を含むため、高糖質でもあります。カレー専門店チェーンの壱番屋を例にとると、ポークカレーのエネルギーが748 kcalに対し、手仕込とんかつカレーは1,316 kcalと大きな差があります。

ゲン担ぎとしての側面

カツカレーは、特に試験や試合の成功を祈願して食べることが多い料理でもあります。公営競技の場では、勝つことを願って「勝カレー」と名付けられることもあり、カツ丼と同様に験を担ぐ食材としての位置づけがなされています。

日本以外での展開

カツカレーはイギリスなどでも人気を博しており、レストランやテイクアウト店で「Katsu curry」として定着しています。しかし、しばしばインドカレーと比較され、日本風のカレーとして扱われる際には、豚カツが含まれていないケースも見受けられます。そのため、在英邦人により「カツ無しのカツカレー」に対する問題提起がなされることもあります。さらに、オーストラリアでもチキンカツカレーが高い人気を誇っており、国民の食文化にも影響を与えています。

まとめ

カツカレーは、その独自の味わいや盛り付けのスタイル、そしてゲン担ぎの側面から、日本文化の一部として多くの人に愛され続けています。洋食屋台から始まり、様々な地域で親しまれているこの料理は、今後もその人気を広げていくことでしょう。

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