クーペ・フィアット

クーペ・フィアットの魅力と特長

概要

クーペ・フィアット（Coupe Fiat）は、イタリアの自動車メーカーであるフィアットによって製造されたクーペ型乗用車です。1994年にその生産が開始され、そのスタイリッシュなデザインによって多くのファンを魅了してきました。特に日本市場においては、美しい外観と高いパフォーマンスが評価され、1995年度グッドデザイン賞で金賞を受賞しています。

デザイン

クーペ・フィアットの外観デザインは、フィアット社内のデザインセンター「チェントロ・スティーレ」と有名なデザインカロッツェリア「ピニンファリーナ」が争った末に生み出されました。最終的にアメリカ人デザイナーのクリス・バングルが手掛けた、優れたフォルムが採用されました。その特徴的なデザインは、ホイールアーチ上部を走る大胆なキャラクターラインによって一層際立っています。また、ピニンファリーナが手掛けた内装デザインにもこだわりが見られ、外装色と同色のラインが施された内装がこの車の魅力をさらに引き立てています。

プラットフォームとサイズ

クーペ・フィアットは、フィアット・ティーポのプラットフォームを基に設計されており、同様のプラットフォームを使用する車種にはアルファロメオ145や155、GTV、ランチア・デドラなどがあります。ボディサイズは全長4,250mm、全幅1,766mm、全高1,340mmで、ホイールベースは2,540mmとなっています。

パフォーマンス

エンジンには、ランチア・デルタインテグラーレにも使用されていた4気筒2リッターDOHCターボエンジンが搭載されており、高い出力を誇ります。特にターボエンジンモデルには、ビスコドライブと呼ばれるビスカス式LSDが装備されており、ドライブの楽しさを引き立てます。最初のモデルは16Vと名付けられ、その後のマイナーチェンジにより5気筒エンジンにアップグレードされ、20Vというバージョンとして進化しました。20Vは、当時市販されている前輪駆動車の中で最速の性能を誇り、ドライバビリティとパワーの両方を向上させました。

特別仕様と装備

特別仕様車としてリミテッドエディションも存在し、スパルコ製ストラットタワーバーや、エンジンスターターボボタン、レカロ製スポーツシートなど特別な装備が施されています。このモデルは走行性能を重視した設計が施され、運転の楽しさを一層高める工夫が満載です。

結論

クーペ・フィアットは、その美しいデザイン、優れた性能、快適な室内空間が魅力で、日本市場においても高い評価を得ています。ドライブの楽しさとスタイリッシュなエクステリアが融合したこの車は、他のモデルとは一線を画す存在となっています。生産は2001年に終了しましたが、その魅力は今もなお多くの人々に愛され続けています。

もう一度検索