サーモンピンク

サーモンピンクとは

サーモンピンクは、サケの身の色を模したオレンジ系のピンク色です。具体的には、焼いたサケの身のような、やや橙[[色]]がかったピンクを指します。この色は、その名の通りサケの色からインスピレーションを得ており、独特の温かみと優しさを感じさせます。

色の特徴

サーモンピンクは、オレンジとピンクの中間色であり、その色合いは非常に微妙で美しいものです。単にピンク色と呼ぶにはオレンジの色味が強く、逆にオレンジ[[色]]と呼ぶにはピンクの要素が強いため、サーモンピンクという独立した名前で呼ばれています。

また、サーモンピンクには、少し煤けてくすんだような色合いの「乾鮭色（からさけいろ）」というバリエーションも存在します。これは、鮭を干して乾燥させた身の色を指しており、サーモンピンクよりも落ち着いた印象を与えます。

色名の由来

サーモンピンクという名前が、サケの色から直接由来することは明白ですが、なぜ色名に「ピンク」がつくのかについては、興味深い背景があります。1930年にアメリカで出版された色彩事典『A Dictionary of Color』によると、この命名は「気まぐれな現代的飾り」とされています。実際には1776年頃から使われている古い色名であり、魚の肉の色から色名が付けられるのは世界的に見ても珍しいケースです。

顔料としてのサーモンピンク

サーモンピンクは、顔料としても利用されています。特にセラミック顔料としての利用が一般的で、ジルコン (ZrSiO4) に鉄が固溶したものが使われます。この顔料は、粉末の状態でも釉薬に加えて焼成した場合でもサーモンピンク色を呈するため、この名前が付けられました。Colour Index Generic NameはPigment Red 232です。

顔料の製造方法

サーモンピンクの顔料は、以下の手順で製造されます。

1. ジルコニア (ZrO2)、二酸化ケイ素 (SiO2) に硫酸[[鉄]] (FeSO4)、酸化[[鉄]] (Fe2O3)、水酸化[[鉄]] (Fe(OH)3) を配合します。
2. 鉱化剤としてフッ化ナトリウム (NaF)、塩化ナトリウム (NaCl)、硝酸ナトリウム (NaNO3)、または硝酸アンモニウム (NH4NO3) を添加します。
3. 900℃で焼成します。
4. 粉砕後、熱湯で鉱化剤を除去します。

この顔料はあらゆるタイプの釉薬に使用でき、サーモンピンクに固溶している鉄の酸化数は3価と推定されています。

近似色

サーモンピンクに似た色としては、以下のような色が挙げられます。

ピンク
桃[[色]]
唐棣色
赤
朱[[色]]
フラミンゴ
肌色
オレンジ[[色]]
柿[[色]]
紅梅[[色]] - クーピーペンシルでは「こうばいいろ」の英語表記が「SALMON PINK」となっている。

まとめ

サーモンピンクは、サケの身の色に由来する独特の美しい色であり、その起源から顔料としての利用まで、多くの興味深い側面を持っています。この色を理解することで、色の世界がより深く広がることでしょう。

関連項目

色
色名一覧
* 日本の色の一覧

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