スズキ・フロンクス

スズキ フロンクス（FRONX）の詳細解説

スズキの「フロンクス（FRONX）」は、インドのマルチ・スズキ・インディアが製造・販売する、新しいジャンルのクロスオーバーSUVです。このモデルは、クーペのようなスタイリッシュなデザインと、扱いやすいコンパクトなサイズを両立させています。生産はマルチ・スズキの四輪車生産子会社である「スズキ・モーター・グジャラート」で行われ、インド国内市場だけでなく、中南米、中東、アフリカへの輸出も展開するグローバルモデルです。

開発の背景

フロンクスの開発は、スズキのコンパクトカーである「バレーノ」のSUV版というコンセプトから始まりました。開発責任者の森田祐司氏によれば、バレーノをベースにSUVとしての魅力を加えることを目指したとのことです。プラットフォームには、バレーノやスイフトにも採用されている「HEARTECT」が使用されています。

エンジンラインナップ

インド仕様車には、1.0L直列3気筒ターボエンジン（K10C DiTC）と、1.2L直列4気筒自然吸気エンジン（K12N）の2種類が用意されています。1.0Lターボエンジンモデルにはマイルドハイブリッドシステムが搭載されています。南アフリカ仕様車では、1.5L直列4気筒自然吸気エンジン（K15B）が搭載されています。

日本市場への導入

2024年10月16日、フロンクスは日本市場にも導入されました。これは、先に販売終了となったイグニスとエスクードの後継モデルとしての役割を担うことが期待されています。日本仕様では、バレーノの反省を踏まえ、安全性能や先進機能が大幅に向上しています。

日本仕様の特徴

日本仕様のフロンクスは、モノグレード展開で、1.5L直列4気筒自然吸気エンジン（K15C）とマイルドハイブリッドシステム、6速ATを搭載しています。安全面では、「デュアルセンサーブレーキサポートII」や「低速時ブレーキサポート」などの衝突被害軽減ブレーキを標準装備し、アダプティブクルーズコントロール、車線維持支援機能、ヘッドアップディスプレイなども搭載しています。また、全方位モニター付メモリーナビゲーションやコネクテッドサービス「スズキコネクト」も標準装備です。

サスペンションや静粛性も日本市場向けに調整され、雪道での走行を考慮した四輪駆動モデルも設定されています。四輪駆動モデルには、スノーモード、グリップコントロール、ヒルディセントコントロールの3つのモードが搭載されています。

カラーバリエーション

ボディカラーは、モノトーンが3色とメーカーオプション1色、ブラック2トーンルーフが5色設定されています。

フロンクスは、インドで生産されながらも、日本市場のニーズに合わせた改良が施されており、スズキのグローバル戦略における重要なモデルとなっています。

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