ソマリア

ソマリア連邦共和国

概要

ソマリア連邦共和国（Jamhuuriyadda Federaalka Soomaaliya）は東アフリカに位置する国で、アデン湾とインド洋に面しており、エチオピア、ケニア、ジブチと接しています。1960年にイギリスとイタリアから独立した後、1991年に内戦が勃発し国土は分断されました。現在は、連邦政府が中南部を統治する一方で、北部はソマリランドとして実効支配を強めています。

歴史

古代のプント国から始まり、中世にアラビア半島からソマリ族が移住。19世紀末には植民地時代に突入し、イギリスとイタリアがそれぞれの地域を支配しました。1948年には北部がイギリスの保護領、1950年には南部がイタリア信託統治下となりました。1960年には南北が統合しソマリア共和国が成立しました。

しかし、1970年代後半にモハメド・シアド・バーレの軍事独裁体制が成立し、内戦に至ります。1991年のクーデターでバーレ政権が崩壊し、各々の軍閥による支配の時代へと突入しました。2000年代には国際連合の介入による多国籍軍が派遣されましたが、その後の状況は依然として不安定です。

地理

ソマリアは沿岸部が高温多湿で、内陸は主に砂漠地帯です。主な河川はジュバ川とシェベリ川で、降雨量は非常に少なく、干ばつが常態化しています。最高峰はシンビリス山であり、標高は2,416メートルです。

政治

ソマリアは連邦制であり、6つの構成国と首都地域から成っていますが、ソマリランドは独立を宣言しているため、この枠には含まれません。政治体制は依然として不安定で、内戦以前の体制を回復するために様々な勢力が活動を続けています。

経済

内戦によって経済は大きく崩壊し、極貧国とされています。主な産業は農業と畜産業で、特にラクダの飼育数は世界一です。経済を支えるために国際的な支援が頼りの状態になっています。通貨はソマリア・シリングですが、ドルやユーロも広く流通しています。

文化

ソマリアの文化は主にイスラム教に基づいていますが、多様な食文化や豊かな文学、音楽が存在します。周辺国と遠隔地に住むソマリ人コミュニティは、音楽やスポーツを通じて各国とつながっています。サッカーが人気のスポーツであり、国内リーグも存在します。

課題

ソマリアは政治的安定や経済の立て直し、教育の充実など多くの課題を抱えています。また、海賊行為や人権問題も国際的に注目されています。国際社会の関与が求められる中、ソマリアの未来は依然として不透明です。

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