ソリン

クロアチアの古都ソリン：歴史と自然が織りなす魅力

ソリンは、クロアチアのダルマチア地方に位置する都市で、スプリトの北東約8kmにあります。アドリア海とヤドロ川に面したこの地は、古代ローマ時代にはダルマチア属州の首都サロナとして繁栄しました。また、ローマ皇帝ディオクレティアヌスとも深い関わりを持つ場所です。

古代都市サロナの繁栄と衰退

サロナは、その戦略的な立地から古代ローマ時代に重要な拠点として発展しました。しかし、7世紀にスラヴ人とアヴァール人の侵攻を受け、町は破壊されてしまいます。難民たちはディオクレティアヌス帝が建設した宮殿の周辺に移り住み、スパラトゥム（現在のスプリト）として新たな都市を築きました。

中世クロアチアの首都として

中世初期、ソリンはクロアチア人の領域となり、クロアチア王国の首都の一つとして重要な役割を果たしました。この時代、ソリンは政治、経済、文化の中心地として繁栄し、クロアチアの歴史において重要な位置を占めていました。

近代のソリン：スプリトの衛星都市へ

20世紀に入ると、近隣のスプリトで急速な工業化が進み、ソリンはスプリトの郊外都市として発展しました。現在では、独立した自治体でありながら、スプリト都市圏の一部として他の町と密接に連携しています。

観光と産業の融合

ソリンは、豊富な歴史遺産と美しい自然環境を活かした観光開発に力を入れています。古代都市サロナの遺跡やヤドロ川沿いの都市公園など、多くの観光スポットがあり、訪れる人々を魅了しています。また、工業も盛んであり、観光と産業のバランスの取れた発展を目指しています。

地勢：山々に囲まれた盆地

ソリンは、スプリト半島の北部に位置し、コジャック山（標高779m）とモソー山（標高1,339m）に囲まれた盆地にあります。古代都市サロナはヤドロ川の河口近くに開かれ、中世の市街地はヤドロ川の島々に形成されました。

ソリンの面積は18km²で、スプリト都市圏の中心に位置しています。周辺都市との距離は、スプリトまで北へ8km、カシュテラまで東へ6km、トロギルまで22km、クリスまで南へ4kmです。

住宅地や商業地はヤドロ川の中流域に集中し、ソリン盆地を形成しています。工業地帯はヤドロ盆地の高部や西側の広い地域に広がっています。また、カシュテラ湾には商工業港が立地しています。

気候：地中海性気候

ソリンは地中海性気候に属し、穏やかな冬と暑い夏が特徴です。ただし、冬には強い北東の季節風ボーラが吹くことがあります。

ソリンゆかりの人物

ニコラ・カリニッチ：サッカー選手

ソリンは、豊かな歴史と美しい自然に恵まれた魅力的な都市です。古代ローマ時代から中世、そして現代に至るまで、様々な歴史の舞台となってきました。ぜひ一度、ソリンを訪れて、その魅力を体感してみてください。

外部リンク

Solin official website
Tourist board of Solin, with tourist info in English
Salona
The archaeological complex of Salona (part of the Archaeological museum of Split)
Solin on Google Maps
* Salona tour

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