タイムズカーレンタル

タイムズカーレンタル：歴史と特徴から事業展開まで

企業概要

タイムズカーレンタルは、日本を代表するレンタカーチェーンです。その歴史は、マツダの子会社として設立された「マツダレンタカー」にまで遡ります。2004年、マツダは保有株式を住友グループ企業に譲渡し、同グループの企業となりました。その後、2009年にはカーシェアリング事業を展開するパーク24株式会社に買収され、その傘下へ。2011年には社名を「タイムズモビリティネットワークス株式会社」に変更、2013年にはブランド名も「タイムズカーレンタル」へと刷新されました。この一連の変遷によって、同社はマツダとの資本関係から完全に独立し、現在に至っています。

近年では、時代の変化に対応した事業戦略として、店舗の閉鎖やカーシェアリングへの移行を積極的に進めています。2020年には滋賀県から撤退し、全都道府県を網羅できなくなりました。現在も、北関東3県、岐阜県、静岡県、山梨県、富山県、和歌山県などでは店舗が営業していません。

車種とサービス

タイムズカーレンタルは、マツダ車を中心とした車種を取り揃えています。これは、創業時のマツダとの繋がりを受け継いだものです。しかし、株式譲渡以降は日産、ダイハツ、スバル、三菱などの他メーカーの車両も導入し、車種ラインナップの多様化を進めています。さらに、フォードやフォルクスワーゲンなどの輸入車、そしてロードスターなどのスポーツカーも取り扱うなど、他社にはない特色も備えています。東京・神奈川エリア限定のプレミアムサービス「サービスX」では、ロータス・エリーゼやポルシェ・911といった高級スポーツカーのレンタルも可能です。ただし、免責補償や年齢制限など、利用に際して一定の条件が設けられています。

過去には、東京駅八重洲店でトライクのレンタルも試験的に行っていました。これは、レンタカー業界では珍しい試みでした。また、2006年にはヨーロッパの大手レンタカー会社「ヨーロッパカー」と業務提携を行い、ヨーロッパ旅行の際のレンタカー予約サービスを提供しています。

ワンウェイ料金に関しては、北海道・広島・四国を除き、店舗間の距離に基づいて計算されます。そのため、近距離であれば県を跨いでも無料で乗り捨てが可能な場合がありますが、空港と県庁所在地間では料金が発生するケースもあります。これは、他のレンタカー会社とは異なる料金体系と言えるでしょう。

カーシェアリング

タイムズカーレンタルは、カーシェアリング事業にも積極的に取り組んでいます。2005年に「カーシェア24」としてサービスを開始し、2011年にはパーク24の関連会社であるタイムズ24株式会社に移管されました。その後、2019年にタイムズモビリティ株式会社が事業を譲受し、現在もサービスを展開しています。

歴史

1965年、広島市で西日本マツダレンタカーとして創業。
1967年、マツダ株式会社の出資を受け、株式会社マツダレンタカーに商号変更。
1976年、カーリース事業を開始。
1982年、フランチャイズシステム導入。
1986年、株式会社マツダレンタリースに商号変更。
2002年、株式会社マツダレンタカー（現法人）設立。
2004年、マツダ株式会社から株式譲渡。
2005年、カーシェアリング事業開始。
2009年、パーク24株式会社に株式譲渡。
2011年、社名変更、カーシェアリング事業のタイムズ24株式会社への移管。
2013年、サービス名変更。
2019年、社名変更、本社移転、カーシェアリング事業の譲受。
2021年、カーシェアリング事業名変更。

まとめ

タイムズカーレンタルは、長年に渡りレンタカー業界に貢献してきた老舗企業です。マツダレンタカー時代からの歴史と、時代の変化に柔軟に対応してきた事業戦略によって、現在も多くの顧客に支持されています。しかしながら、近年は店舗数の減少という課題も抱えています。今後の展開に注目が集まります。

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