テレホーダイ

テレホーダイとは

テレホーダイは、1995年8月22日から2023年12月31日までNTT東日本・西日本が提供していた電話サービスのオプション（選択サービス）です。深夜早朝の時間帯（23時から翌8時まで）に、予め指定した2つまでの電話番号への通話料金が、時間に関わらず月額定額となるサービスで、「テレホ」という略称でも親しまれていました。

サービスの特徴

テレホーダイは、それまでの通話時間による従量課金制のみであった電話料金体系に、初めて定額制を導入した画期的なサービスでした。類似のサービスとして、NTTドコモの「パケ・ホーダイ」が挙げられます。

サービス開始の経緯

サービス開始当初は、パソコン通信のアクセスポイント番号が主な指定先でした。その後、インターネットサービスプロバイダのダイヤルアップ接続が普及すると、プロバイダのアクセスポイント番号へと移行しました。

パソコン通信時代は、モデムによる通話時間課金が前提であったため、利用者は接続時間を少しでも短くすることが求められ、自動化ツールが発達しました。しかし、テレホーダイの登場により、このようなツールの必要性は薄れました。一方で、夜更かしをする利用者を増やすという側面もありました。

インターネット時代になると、WWW（World Wide Web）が中心的なサービスとなり、インタラクティブなアプリケーションの利用が一般的になったため、テレホーダイの利用が事実上必須となりました。そのため、23時になると全国で一斉にアクセスポイントへのダイヤルアップ接続が集中し、インターネット全体のトラフィックが急増したり、アクセスポイントに繋がりにくい（話し中）状態が頻繁に発生しました。これは「テレホタイム」「テレホーダイ現象」などと呼ばれ、後に「テレホタイム」という言葉は、インターネットやオンラインゲームの時間帯を示すこともありました。

繋がりにくくなるのを嫌った一部の利用者は、開始数分前から通常の電話料金を支払って接続を確保する「フライングアタック」と呼ばれる行為も見られました。

サービス終焉

一時非常に盛んに利用されたテレホーダイですが、2001年頃からフレッツISDNやADSLなどの常時接続（完全定額）サービスが利用可能になると、テレホーダイを解約し、ADSLへ移行する人が増えました。さらに、2003年頃からは、ダイヤルアップ利用者の減少に伴い、アクセスポイントの電話番号がナビダイヤルを利用した全国一律の番号に変更され、テレホーダイの対象外となったため、通信費低減策としてテレホーダイを選択する人はほとんどいなくなりました。

携帯電話の普及もテレホーダイの利用減少に拍車をかけました。特定の時間や相手への通話料金が無料になるサービスが登場し、純粋な通話目的でのテレホーダイ利用者は激減しました。中には、同一キャリア間の通話が無料になるサービスや、国内通話定額制なども登場しました。

それでも、光回線やADSLが使えない地域では、テレホーダイを使い続ける利用者もいました。テレホーダイの適用時間帯に活動するユーザーは「テレホマン」と呼ばれ、インターネット掲示板2ちゃんねるではアスキーアート化もされました。

2024年1月からの固定電話網のIP網への切り替えに伴い、テレホーダイは2023年9月30日に新規受付を終了し、同年12月31日をもってサービスを終了しました。

サービス一覧

サービスの時間帯は、全て23時から翌朝8時までの9時間です。

テレホーダイ
INSテレホーダイ

月額料金の日割り計算は行われず、月の途中で新規に申し込んだり、指定の相手を変更した場合は、翌月の請求分から適用されます。

脚注・出典

NTT東日本「テレホーダイ」
NTT東日本「INSテレホーダイ」

外部リンク

NTT東日本 テレホーダイ
NTT東日本 INSテレホーダイ

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