トリカラ

トリカラは、ギリシャのテッサリア地方北西部に位置する都市で、トリカラ県の県都です。肥沃なテッサリア平原に位置し、古くから重要な拠点として栄えてきました。

歴史

古代ギリシア時代、この地はトリッカと呼ばれ、ホメロスの叙事詩にも登場します。アルゴナウタイ神話の発祥地の一つとされ、医学の神アスクレーピオスの出身地であるとも伝えられています。アスクレーピオスの神殿跡は、現在も町の中心部に残っており、古代の医療施設としての役割も果たしていたことが伺えます。

また、ギリシャ・ローマ時代には、モザイク画で飾られた床や、店舗、公衆浴場などの遺跡も多く残っています。東ローマ帝国時代には、古代のアクロポリスに要塞が築かれ、リタイオス川が流れる現在のトリカラの原型が形作られました。この時代には、聖デモトリオス教会や聖アナルギュリ教会も建てられました。

その後、トリカラはオスマン帝国の支配下に入り、ギリシャ王国に編入されました。しかし、1897年の希土戦争では、一時的にオスマン帝国に占領されるなど、複雑な歴史を歩んできました。ピンドス公国の支配下では、国民意識の融和が進みました。

現在のトリカラ

トリカラは、現在ではトリカラ県の中核都市として発展しており、県立病院やテッサリア大学の体育・スポーツ科学学部など、教育・医療機関も充実しています。また、20を超える中等教育学校が存在し、教育水準も高い地域です。

2005年からは、地域住民向けに高速無線インターネット接続が無料で提供され、2007年には約95%の地域でインターネットが利用可能になりました。これにより、トリカラは情報通信技術の先進的な都市としても知られています。

また、プロサッカークラブのAOトリカラの本拠地でもあり、スポーツも盛んです。

遺跡

アスクレーピオスの神殿跡: 古代ギリシアの医学の神アスクレーピオスの神殿跡。かつては病院としての役割も果たしていました。

姉妹都市

トリカラは以下の都市と姉妹都市提携を結んでいます。

アンベルク（ドイツ、バイエルン州）
トゥーソン（アメリカ合衆国、アリゾナ州）
ブラショフ（ルーマニア）

著名な出身者

トリカラは多くの著名人を輩出しています。

エクメニオス (990年頃、トリッカ大主教)
ゲオルギオス・コンディリス (1879-1936、ギリシャ軍司令官・首相)
ヴァシリス・ツィツァニス (1915-1984、作詞家・歌手)
クリストス・パパニコラウ (1941-、棒高跳び選手)
ソティリオス・ハツィガキス (1944-、政治家)
ヴァシア・ロイ (1975-、スタイリスト・コメンテーター)
エウティミオス・レンツィアス (1976-、バスケットボール選手)
ソティリオス・キルギアコス (1979-、サッカー選手)

参考資料

PDF (875 KB) 2001 Census (ギリシャ語). National Statistical Service of Greece (ΕΣΥΕ). 2007年10月30日閲覧。
Basic Characteristics (ギリシャ語). Ministry of the Interior. 2007年8月7日閲覧。

外部リンク

トリカラ市公式サイト
トリカラWi-fiインターネットニュース

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