パケットパック

NTTドコモ パケットパック：詳細解説

パケットパックは、NTTドコモが提供していた、第3世代携帯電話（FOMA）向けのパケット割引サービスです。このサービスは、2009年3月に新規受付を終了しましたが、それ以前に契約したユーザーは現在も利用可能です。

サービスの特徴

パケットパックは、従来の『パケ・ホーダイ』とは異なり、ドコモのFOMAパケット通信すべてが割引対象となります。また、定額料を先払いする形式で、その定額料を使い切れなかった場合、音声通話料金として利用できる点が大きな特徴です。

従来の定額制サービスである『パケ・ホーダイ』や、au、ソフトバンクモバイルのダブル定額式とは異なり、音声通話の無料分をパケット代金として利用できるというユニークなシステムを採用していました。

料金体系

パケットパックには、いくつかのコースがあり、それぞれ定額料が異なりました。具体的には、以下のような料金体系でした。

パケットパック10：1,080円（税込）
パケットパック30：3,240円（税込）
パケットパック60：6,480円（税込）
パケットパック90：9,720円（税込）

これらの定額料は、パケット通信料の先払いとして扱われ、「無料通信分」のような役割を果たします。もし、その月のパケット通信量が定額料に満たない場合、余った金額は音声通話料金に充当されます。

さらに、使い切れなかった定額料は、翌月、翌々月に繰り越して利用できる「2ヶ月繰り越し」に対応していました。

国際サービスでの利用

余った定額料は、国際ローミングサービス『WORLD WING』や国際電話『WORLD CALL』の通話料としても利用できました。ただし、パケット通信料の割引ではなく、通話料のみが対象でした。

注意点

『パケ・ホーダイ』のような上限設定がないため、パケット利用量が不安定なユーザーには、予想外の料金が発生するリスクがありました。しかし、パケット利用量が安定しているユーザーにとっては、通信料や通話料を下げることが可能なサービスでした。

サービス終了の背景

2008年10月、NTTドコモは、音声通話とパケット料金を完全に分離したダブル定額式新パケット割引サービス『パケ・ホーダイ ダブル』を開始しました。これに伴い、パケットパックの新規受付は段階的に終了し、2009年3月をもってすべての新規受付を終了しました。

パケットパックと「カケホーダイ&パケあえる」

2014年6月に導入された「カケホーダイ&パケあえる」は、音声通話定額制プランであり、従来のXiプランを細分化し、家族でデータ容量を共有できる「シェアパック」を導入しました。また、フィーチャーフォン向けのプランも共通化されました。

「カケホーダイ&パケあえる」では、以下の特徴があります。

細分化されたパケットプラン：従来の3GBと7GBのプランに加え、より細かく選択できるようになった。
シェアパック：家族間でパケット容量を共有できる。
フィーチャーフォン向けプランとの共通化：スマートフォンだけでなく、フィーチャーフォンでも利用できるプランを提供。

注意事項

速度制限：規定のデータ容量を超えると通信速度が128kbpsに制限されます。
追加料金：追加料金を支払うことで、高速通信を復旧できます。
テザリング：ウルトラパック（「ウルトラ」とプラン名につくもの）では、テザリングオプション料金が別途必要となる場合があります。

料金体系（カケホーダイ&パケあえる）

「カケホーダイ&パケあえる」には、ベーシックパック、ベーシックシェアパックなどの段階制の料金プランがあります。これらのプランでは、使用量に応じて料金が自動的に変動します。また、ドコモの長期契約者向けの割引「ずっとドコモ割」や、繰り越し可能なデータ容量など、多様なオプションが提供されています。

まとめ

パケットパックは、FOMA時代に提供されていたユニークなパケット割引サービスで、音声通話料金との相互利用が可能な点が特徴でした。現在は新規受付を終了していますが、そのコンセプトは「カケホーダイ&パケあえる」へと引き継がれ、現代の通信プランにも影響を与えています。

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