フォルシア

フォルシア（Faurecia S.A.）

フォルシアは、フランスのパリ近郊に本社を置く国際的な自動車部品メーカーです。1997年にPSA・プジョーシトロエンの部品部門であるECIAと自動車座席サプライヤーのBertrand Faureが合併する形で設立されました。会社は、シートや内装部品、車載音響機器、排気システムといった4つの主要な事業セグメントに分かれています。これらの全ての部門において、フォルシアは世界市場で第1位のシェアを誇っています。

沿革

フォルシアは、設立以来数回にわたる戦略的な買収を通じて成長を続けてきました。2001年1月には、内装サプライヤーであるSommer Allibertを吸収合併し、2009年にはアメリカの排気システムサプライヤーEMCON Technologiesの買収を実施しました。さらに、2012年には三菱化学とのバイオプラスチックに関するパートナーシップを確立し、環境に配慮した製品開発に取り組んでいます。

特筆すべきは、2018年に日立製作所からクラリオンを買収したことです。この買収により、フォルシアは音響機器部門を強化し、2019年に新たに「クラリオンエレクトロニクス」という部門が設立されました。2021年にはドイツの電装部品サプライヤー、ヘラーの買収を決定し、さらに事業の幅を広げました。

主要顧客

フォルシアのビジネスは、主に大手自動車メーカーに依存しており、上位4社が全体の約6割を占めています。具体的には、フォルクスワーゲンが1位、フォード・モーターが2位、ステランティスが3位、ルノー・日産・三菱アライアンスが4位に位置しています。そのほかにも、ゼネラルモーターズやメルセデス・ベンツ・グループ、BMWといった名だたる自動車メーカーが顧客として名を連ねています。

日本法人

フォルシアは日本市場にも進出しており、2005年に「フォルシア・ジャパン株式会社」が設立され、横浜市に本社を置いています。また、日本発条との合弁事業として「フォルシア・ニッパツ株式会社」と「フォルシア・ニッパツ九州株式会社」を設立し、日産[[自動車]]への供給体制を強化しています。さらに、2012年には豊和繊維工業との合弁事業により「フォルシア豊和インテリア株式会社」が設立され、これらの動きはフォルシアの日本市場での地位をさらに確立するための重要なステップとなっています。

フォルシアは今後も、国際的な自動車部品メーカーとしての地位を強化し続けることが期待されており、その成長戦略に注目が集まっています。

もう一度検索