マキノ町

滋賀県高島市マキノ町：琵琶湖畔の美しい町

はじめに

高島市マキノ町は、滋賀県北西部に位置する、豊かな自然と歴史に彩られた地域です。かつては独立した町でしたが、2005年の市町村合併により高島市の一部となりました。しかし、その名は現在も地名として残っており、地域住民のアイデンティティを象徴する存在となっています。本稿では、マキノ町の歴史、文化、自然、そして人々の交流について詳細に解説します。

町名の由来と特徴

マキノ町の町名は、公募によって1954年に決定されました。町内にあるマキノ高原スキー場（旧：西庄村牧野）に由来しており、このスキー場が地域を代表する観光地であったことから、その名が選ばれたと考えられます。特筆すべきは、1955年の発足当時、カタカナを用いた町名としては日本初であった点です。1964年に北海道虻田郡狩太町がニセコ町に改称するまで、日本で唯一のカタカナ町名でした。このユニークな町名は、マキノ町の個性と独自性を際立たせています。

歴史：合併と変遷

マキノ町は、1955年1月1日に海津村、剣熊村、西庄村、百瀬村の4村が合併して誕生しました。その後、2005年1月1日、今津町、朽木村、安曇川町、高島町、新旭町と合併し、高島市となりました。マキノ町としての歴史に幕を閉じましたが、旧マキノ町役場は現在、高島市役所マキノ支所として機能を継続し、地域行政の中心となっています。

行政、消防、教育

合併後も、マキノ地域における行政サービスはマキノ支所を中心に提供されています。消防については、湖西広域消防本部北部消防署マキノ救急分遣所が設置されており、地域住民の安全を守っています。教育面では、旧マキノ町立の小学校（マキノ東小学校、マキノ西小学校、マキノ南小学校、マキノ北小学校）と中学校（マキノ中学校）は、現在すべて高島市立学校として運営されています。マキノ北小学校は廃校となり、在原分校は休校中です。

姉妹都市：国内外への交流

マキノ町は、国内外に姉妹都市を有しています。国内では、同じくカタカナ町名であった北海道ニセコ町と1978年に姉妹都市協定を結び、合併後も交流を継続しています。海外では、アメリカ合衆国ミシガン州ペトスキー市と1976年に姉妹都市協定を締結し、現在も友好関係を保っています。これらの交流は、マキノ町の国際的な視野と、地域住民の交流意欲の高さを示しています。

交通：アクセスと道路網

マキノ町へのアクセスは、西日本旅客鉄道（JR西日本）湖西線のマキノ駅が中心となっています。近江中庄駅も町内にあります。道路網は、国道161号をはじめ、滋賀県道54号海津今津線、滋賀県道287号小荒路牧野沢線、滋賀県道335号今津マキノ線が町内を走っており、周辺地域との交通の便を支えています。また、道の駅マキノ追坂峠は、観光客に人気のスポットとなっています。

自然と文化：重要文化的景観

マキノ町は、琵琶湖に面した美しい自然環境を有しています。海津、西浜、知内の三地区と知内川、湖上の水域を含む範囲は、「高島市海津・西浜・知内の水辺景観」として、文化財保護法に基づく重要文化的景観に選定されています（2008年3月28日選定）。この選定は、マキノ町の豊かな自然と伝統的な生活様式が評価された証です。

出身著名人

マキノ町からは、多くの著名人が輩出しています。水産学者の中川源吾氏、政治家の山下元利氏（元防衛庁長官・衆議院議員）、朝日放送テレビ製作局局長の松本修氏、実業家・キャリアデザイナーの森本千賀子氏、競艇選手の水口由紀氏、落語家の桂優々氏、漫画家の古本ゆうや氏などが、マキノ町の出身者として知られています。

その他

平成の大合併においては、福井県遠敷郡上中町と越境合併の検討が行われたという歴史もあります。


参考文献

『マキノ町誌』マキノ町、1987年1月30日。

関連情報

マキノ支所 担当事務 - 高島市
* マキノ町観光情報 〜マキノツーリズムオフィス〜

マキノ町は、歴史、文化、自然、人々の交流が織りなす魅力的な地域です。その豊かな遺産は、現在も高島市マキノ町として受け継がれ、未来へと繋がって行きます。

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