ミノ

ミノとは

ミノとは、主に牛の第一胃（ルーメン）を指す言葉です。その名前は、開いた状態の形状が蓑に似ていることに由来します。ミノは、他の反芻動物の第一胃を指すこともあります。

概要

ミノは、牛が持つ4つの胃の中で最も大きい第一胃（ルーメン）のことです。第一胃と第二胃（ハチノス）は反芻において特に重要な役割を担っており、これらをまとめて反芻胃と呼ぶこともあります。

反芻動物は、摂取した飼料をほとんど咀嚼せずに一旦胃に収めます。その後、第一胃の内容物を逆蠕動運動によって口に戻し、再度咀嚼（反芻）してから飲み込みます。この飲み込まれた内容物は、古[[細菌]]、プロトゾア、細菌などの共生微生物によって分解され、動物のエネルギー源となります。牛の場合、反芻胃は全胃袋の容積の約80%を占め、成牛では約100リットルもの容積があります。これだけの容積があるにもかかわらず、胃内部では消化液があまり分泌されず、発酵を主な機能としていることが特徴です。胃液が分泌されるのは、第四胃（ギアラ）のみです。

また、ミノは焼くと白く焼きあがるため、地域によっては「白肉（しろにく）」と呼ばれることもあります。

食材としてのミノ

ミノは常に内容物が存在するため、独特の臭みがあります。そのため、調理前には丁寧な下ごしらえが不可欠です。一般的に販売されているミノは、こうした下処理が済んでいるものが多く、下処理されたミノは癖がなく淡白な味わいが特徴です。しかし、非常に硬いため、通常は包丁で数本の切り込みを入れてから食用に供されます。主に焼肉として食べられることが多いです。

ミノの中でも、特に肉厚な部分は「上ミノ」または「ミノサンド」と呼ばれ、区別されることがあります。上ミノはミノ全体の中でも少量しか取れない希少な部位です。

参考文献

小宮山鐵朗編 編『畜産総合辞典』朝倉書店。ISBN 4254450141。

関連項目

もつ
ハチノス
センマイ
ギアラ
爆肚
* 東京ダイナマイト - 彼らのネタに「ガムじゃねえよ。ミノだよ。」というギャグがあります。

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