メイクソフトウェア

メイクソフトウェアの歴史とその影響

メイクソフトウェアは、加賀デバイスが製造・販売を手掛けるプリントシール機ブランドである。初めて設立されたのは1988年12月、山本廣氏が日本物産から独立し、この会社の基盤を築いた。設立からたった1年後の1989年には株式会社に改組され、ゲームセンター用のプリントシール機の企画や設計、開発に注力するようになった。

事業の成長と展開

メイクソフトウェアは、プリントシール機だけではなく、インターネットや携帯電話向けのWebコンテンツ開発、さらには分析ソフトの開発にも取り組んでいた。ゲーム部門ではアーケードゲームに関わり、ハドソンなどの企業と一緒にソフトを開発していたが、2000年にはその事業から撤退し、プリントシール機を主力事業として育て上げることに注力する決定を下した。「ユーザーの望むものを提供する」という企業理念のもと、彼らはプリントシール機の品質と機能性にこだわり続けた。

業界内でのポジション

当社は業界内のライバルである、フリューや辰巳電子工業と異なり、日本アミューズメント産業協会には加盟せず、アミューズメントマシンショーにも単独出展ができずに加賀アミューズメントのブースでの展示を強いられていた。このような状況は、業界での認知度や市場拡大に一部制限を加える要因と考えられる。

業績の変動と事業再建の試み

2012年7月期の売上は約71億円に達したが、業界全体の低迷とオペレーターによる導入抑制により、収入が次第に減少し始めていた。2015年にはローラを起用した「ROLA's PURICH」を発表し、さらなる再建を試みたが、過去の開発費用が経営を圧迫し、信用力も低下していった。もはや持続可能な事業を維持するのが難しい状況となり、2018年には売上が約22億円まで落ち込んだ。

この年の10月24日、経営難により事業を停止し、大阪地方裁判所に破産申請を行うことを余儀なくされた。その際、負債額は約21億円に達した。

加賀デバイスへの事業譲渡と今後

破産申請後、メイクソフトウェアは加賀デバイス株式会社にプリントシール機事業を譲渡することとなった。この譲渡は、破産管財人と加賀デバイス、各携帯キャリアとの合意のもとで進められた。譲渡後も、ブランド名としてメイクソフトは残り、加賀デバイスが引き続きプリントシール機の開発を行いながら、サービスを提供している。

旧メイクソフトウェアは2020年8月に法人格を消滅させたが、プリントシール機事業は加賀デバイスにより引き継がれ、今後の展開が期待されている。加賀デバイスはメイクソフトウェアが開発したプリントシール機の技術とブランド力を活かし、業界を再建することを目指している。

関連リンク

さらに詳細な情報は、メイクソフトウェアや加賀デバイス株式会社の公式サイトをご覧になることをお勧めする。

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