ラフマ

ラフマ（羅布麻、Apocynum venetum）は、中国北部や西部が原産のキョウチクトウ科の多年草です。乾燥した土地を好み、特にロプノール（羅布泊）周辺に多く自生しています。その名前は、かつてこの植物の繊維が利用されていたことに由来します。

利用法と歴史

ラフマは古くから、民間薬として、またお茶として利用されてきました。葉は「羅布麻茶」や「燕龍茶（ヤンロンちゃ）」といった名前で市販もされており、健康茶として親しまれています。

日本のラフマ：バシクルモン

日本では、北海道から東北地方の日本海側にかけて、ラフマの変種であるバシクルモン（A. venetum var. basikurumon）が自生しています。このバシクルモンという名前は、アイヌ語の「パシクルムン（paskur-mun カラスの草）」に由来しており、地域によっては「オショロソウ」とも呼ばれています。

ラフマ属の特徴

ラフマ属（Apocynum）は、北半球の温帯に広く分布しており、中には急性毒性の強い強心配糖体を含む種も存在します。属名のApocynumは、ギリシャ語で「犬除け」という意味を持ち、これは一部の種が犬に対して毒性を示すことに由来すると考えられています。

ラフマの成分と安全性

ラフマの葉には、ケルセチンなどのフラボノイドが豊富に含まれており、健康に良い影響を与える可能性があるとされています。一方で、毒性成分はほとんど含まれていないとされています。ただし、根には強心配糖体が含まれており、有毒であるため注意が必要です。

外部資料

さらに詳しい情報については、以下の外部資料をご参照ください。

ラフマ、羅布麻(俗名：コウマ) - 素材情報データベース＜有効性情報＞（国立健康・栄養研究所）
ラフマについて（復旦大学上海医学院）
* バシクルモン

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