リジュー

リジュー：歴史と信仰が息づくノルマンディーの美しい都市

リジュー（Lisieux）は、フランスのノルマンディー地域圏、カルヴァドス県に位置する魅力的な都市です。ペイ・ドージュ地方の中心に位置し、豊かな自然と歴史的な背景を持つこの街は、多くの人々を魅了し続けています。

地理

リジューは、トゥーケ川とその支流が合流する地点に位置しています。周辺は谷とボカージュ（垣根で囲まれた畑や牧草地）が広がる、典型的なノルマンディーの風景が楽しめます。

歴史

リジューの起源は古く、その名はかつてこの地に居住していたガリア系のレクソウィ族に由来します。ガロ＝ローマ時代には「ノヴィオマグス（Noviomagus）」と呼ばれ、これはケルト語で「新しい市場」を意味します。ガイウス・ユリウス・カエサルは『ガリア戦記』において、レクソウィ族の地にオッピドゥム（要塞集落）があったことを記しています。その場所は現在のリジューから南西3kmの場所に位置し、200ヘクタールの面積を誇っていました。

ローマ帝国の衰退後、リジューはルーアン大司教の支配下に入り、リジュー司教の管区は広範囲に及びました。中世にはノルマンディーの主要な司教座都市の一つとして発展しましたが、フランス革命中にカルヴァドス県の県庁所在地がカーンに置かれたことで、その地位は相対的に低下しました。しかし、1855年にバイユー司教座と統合され、現在はバイユー＝リジュー司教座となっています。

20世紀に入ると、リジューのテレーズ信仰が世界的に広まり、街を見下ろす丘の上に壮麗なサント＝テレーズ・ド・リジュー大聖堂が建設されました。この大聖堂は、現在ではルルドに次ぐフランス第2のカトリック巡礼地として知られています。

しかし、リジューは第二次世界大戦の戦火にも見舞われました。1944年6月6日から7日にかけて連合国軍の空襲を受け、市街の60%が破壊され、800人以上の犠牲者が出ました。

交通

リジューは交通の便も良く、D613やD579などの道路が通り、近隣都市へのアクセスも容易です。リジュー駅からはTERバス＝ノルマンディーおよびTERオート＝ノルマンディー、TGVが発着し、鉄道での移動も便利です。

姉妹都市

リジューは以下の都市と姉妹都市提携を結んでいます。

トーントン（イギリス）
サン＝ジョルジュ（カナダ）

主な出身者

ポール・コルニュ（東洋学者）
ニコラス・バトゥム（プロバスケットボール選手）

リジューは、その豊かな歴史、美しい景観、そして信仰の力によって、訪れる人々を魅了し続ける特別な場所です。ぜひ一度、この魅力的な都市を訪れてみてください。

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