レッスルマニア23

レッスルマニア23：プロレス史に残る一大スペクタクル

2007年4月1日、アメリカのプロレス団体WWEは、年間最大の興行イベントであるレッスルマニア23を開催しました。このイベントは、ペイパービュー（PPV）として世界中に配信され、125万件もの購入件数を記録。これは2007年当時、プロレス史における最大の記録となりました。

世界24カ国、全米50州、カナダ9州から80,013人の観客が集まり、開催地のデトロイトには約2500万ドルの経済効果をもたらしたと推定されています。会場となったフォード・フィールドは、熱狂的なファンで埋め尽くされ、まさにプロレスの祭典と呼ぶにふさわしい盛り上がりを見せました。

億万長者同士の激突：伝説の髪切りマッチ

大会のハイライトは、なんといってもドナルド・トランプとビンス・マクマホンという2人の億万長者による「バトル・オブ・ザ・ビリオネアーズ」と題された髪切りマッチでしょう。この試合は、それぞれの代理としてボビー・ラシュリーとウマガが対戦するという異色の構図。勝者の代理を務める億万長者には栄光が、敗者には散髪という屈辱が待っていました。

試合はラシュリーが勝利。結果、ビンス・マクマホンは用意された椅子に無理やり座らされ、ストーンコールド・スティーブ・オースチンとラシュリーによって容赦なく剃髪され、スキンヘッドにされてしまいました。この試合には両者に合計500万ドルを超えるサラリーが支払われましたが、その全額が寄付されたという事実も、このイベントの社会貢献度を物語っています。

ケインの奇跡と、往年の名シーンへのオマージュ

ケイン対グレート・カリの試合では、20年前のレッスルマニアIIIで、ハルク・ホーガンがアンドレ・ザ・ジャイアントをボディスラムで投げ飛ばした伝説的なシーンを彷彿とさせる出来事が起こりました。ケインが巨漢のカリをボディスラムで投げ飛ばした瞬間、会場は割れんばかりの歓声に包まれました。この瞬間は、多くのファンにとって忘れられない感動的な出来事となったことでしょう。

圧巻の会場演出：レッスルマニア史上最大のセット

レッスルマニア23の会場演出は、その規模においても歴史に残るものとなりました。2006年10月からWWEのデザイナー、ジェイソン・ロビンソンとそのチームによって設計が始まり、2007年2月にはステージと照明のデザインが完了。最終的には、レッスルマニア史上最大のセットが構築されました。

414個ものLED映像スクリーン、自動稼働ライト、多数のスポットライトとサーチライト、そして5万フィートにも及ぶケーブルが使用されました。さらに、35基の火炎放射器による壮大な演出も加わり、会場全体は圧倒的なスケールと迫力に満ち溢れていました。ステージの規模は横幅300フィート、高さ100フィート、ランプの長さは187フィートに達しました。セットの組み立てには300人の作業員が1週間かけて作業し、40台の大型貨物トラックで部材が搬送されました。解体にも30時間を要したと言われています。

ジョン・シナの派手な入場

メインイベントであるWWE王座戦では、ジョン・シナがフォード・マスタングに乗って会場外からアリーナまでを走行、最後に車でガラスを突き破るという衝撃的な入場シーンを披露しました。この演出は、開催地デトロイトと会場であるフォード・フィールドへのオマージュとして、大きな話題となりました。

試合結果

以下はレッスルマニア23の主要な試合結果です。

ダークマッチ/インタープロモーショナル・タッグチーム・ランバージャック・マッチ: ○リック・フレアー＆カリート vs ●グレゴリー・ヘルムズ＆チャボ・ゲレロ
インタープロモーショナル・マネー・イン・ザ・バンク・ラダー・マッチ: ○Mr.ケネディ
インタープロモーショナル・マッチ: ○グレート・カリ vs ●ケイン
[WWE]] US王座戦: ○[[クリス・ベノワ] vs ●M.V.P
世界ヘビー級王座戦: ●バティスタ(c) vs ○ジ・アンダーテイカー
ECWオリジナルズ vs ニュー・ブリード: ○ECWオリジナルズ vs ●ニュー・ブリード
バトル・オブ・ザ・ビリオネアーズ: ○ボビー・ラシュリー vs ●ウマガ
インタープロモーショナル・ランバージル・マッチ形式WWE女子王座戦: ○メリーナ(c) vs ●アシュリー
* [WWE]]王座戦: ○ジョン・シナ] vs ●[[ショーン・マイケルズ

レッスルマニア23は、その規模、演出、そして試合内容の全てにおいて、プロレス史に輝く偉大なイベントとなりました。多くの名勝負が生まれ、観客に忘れられない感動と興奮を与えた大会として、今もなお語り継がれています。

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