ヴェロリアン松山

ヴェロリアン松山

ヴェロリアン松山（ヴェロリアンまつやま）は、愛媛県松山市を拠点に活動する自転車ロードレースチームです。このチームは、地域の魅力を引き出し、自転車を通じて地域活性化を図るために設立されました。運営は株式会社サイクルドリームプラスが行っており、同社は2023年に松山でのプロサイクルチームを実現するために設立された企業となっています。

自転車愛好者にとって、愛媛県は恵まれた環境です。しまなみ海道の美しい景観や、石鎚山でのヒルクライムなど、サイクリングを楽しむための条件が整っています。しかし、長年にわたりプロチームが存在しなかったことが地域のサイクリング文化の発展を妨げていたのも事実です。この状況を打破すべく、リサイクル事業を手掛ける金城社長が中心となり、2023年2月に地元の4社で共同出資してサイクルドリームプラスを設立しました。

その後、2023年4月11日には道後温泉本館で記者会見が行われ、チーム名「ヴェロリアン松山」とロゴマークが発表されました。チーム名はフランス語で、自転車を意味する「Vello」と絆を意味する「lien」を組み合わせた造語であり、自転車を通じて地域との絆を深める意義が込められています。

発足当初、チームはジャパンサイクルリーグ（JCL）への参戦を予定していましたが、2024年シーズンからはJプロツアーへの参加が決定しました。このJプロツアーは国内屈指の自転車レースであり、その先には国際自転車競技連合（UCI）レースへの参戦も視野に入れています。また、チームとしての活動を強化するため、初代監督兼ゼネラルマネージャーには清水裕輔が就任し、選手陣はベテランから若手までバランスよく構成されることとなりました。具体的には、ベテラン選手3名、中堅選手3名、若手選手6名がおり、その中の1名には宇都宮ブリッツェンを退団した阿部嵩之が名を連ねています。

チームの発展は急速で、2023年10月には初代監督の発表会見が行われ、その後数日間にわたり新たな選手が次々と発表されました。具体的には、鈴木譲、小坂光、堀孝明などが新たに加入し、12月にはさいたま那須サンブレイブから桂慶浩と新開隆人が加わることが決まり、選手層が広がっていきました。

2024年1月には、松山市内で全選手の発表会見が開催され、鈴木譲が初代キャプテンに選ばれました。そして、2023年7月27日には、Jプロツアー第11戦で阿部嵩之が8位に入賞、周回賞と敢闘賞を獲得し、チームとして初めての表彰台に上がる功績を成し遂げました。

ヴェロリアン松山は、地域と密接に関わりながら、その名を日本全土に広めることを目指し、これからも熱い情熱を持って活動を続けていくことでしょう。

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