上穂波駅

上穂波駅について

上穂波駅（かみほなみえき）は、福岡県飯塚市阿恵宮前に位置しており、九州旅客鉄道（JR九州）の筑豊本線で運営されています。この駅は、昭和2年に設置が決定されてから90年以上の歴史を持つ重要な地点です。駅番号はJG02で、周辺地域の交通の要所としての役割を果たしてきました。

歴史

上穂波駅の設置は、大正15年(1926年)の長尾と筑前内野間工事にさかのぼります。当初は設置の予定がなかったものの、同時期に嘉穂鉱業株式会社が設立されたため、炭鉱のための引き込み線の分岐駅として昭和2年に設置されることが決まりました。開業当初、上穂波駅は単独の駅舎を持ち、駅員も常駐していました。そのため、上穂波村（現在の筑穂町）の代表駅として利用されていました。

しかし、炭鉱の閉山や篠栗線の全通により、その役割は筑前大分駅や桂川駅に譲る結果となりました。1984年に無人駅化されると、利用客は減少していきました。かつて日鉄上穂波坑への専用線が設けられていましたが、1970年の閉山に伴い、その施設も廃止されています。その後、商工会が入居する新しい駅舎が完成し、駅の設備も変更されました。

年表

• - 1928年（昭和3年）7月15日: 鉄道省の駅として開設。
• - 1961年（昭和36年）10月1日: 貨物取扱を廃止。
• - 1984年（昭和59年）2月1日: 荷物扱いを廃止し、無人駅化。
• - 1986年（昭和61年）3月: 商工会館を併設した駅舎に改築。
• - 1987年（昭和62年）4月1日: 国鉄の分割民営化により九州旅客鉄道が継承。
• - 2013年（平成25年）8月: ホーム上の待合室を撤去。

駅の構造

上穂波駅は、単式ホーム1面1線の地上駅です。かつては相対式ホーム2面2線を持ち、1964年前後には当駅始発・終着の列車も運行されていました。駅舎は東側に位置し、筑穂町商工会との合築になっています。現在は無人駅です。

また、JR九州が提供するICカード「SUGOCA」はこの駅では使用できません。

利用状況

2016年度のデータによると、1日あたりの平均乗車人員はわずか30人にとどまっており、地域の交通機関としての役割が厳しい状況にあります。

駅周辺

駅周辺には以下の施設があります：

• - 飯塚市コミュニティバス 筑穂・飯塚線 筑穂支所バス停
• - 飯塚市役所筑穂支所
• - 飯塚市立上穂波小学校
• - 飯塚市立筑穂中学校
• - 筑穂郵便局
• - 福岡嘉穂農業協同組合筑穂支所
• - セブン-イレブン筑穂中学校前店

隣の駅

九州旅客鉄道（JR九州）原田線（筑豊本線）の隣接駅は以下の通りです。

• - 桂川駅（JG01） - 上穂波駅（JG02） - 筑前内野駅（JG03）

上穂波駅は歴史を持つ駅であり、地域の交通網の一部として長い間存在しています。現在は無人駅として静かな時を刻んでますが、駅の周辺には地域の生活を支える施設が集まっており、地元の人々にとって欠かせない存在であることが伺えます。

もう一度検索