中国共産党中央委員会主席

中国共産党中央委員会主席の歴史

中国共産党中央委員会主席、通称中共中央主席は、1945年の第7回党大会において設けられた中国共産党内の最高指導職でした。この役職は、党の最高権力者である毛沢東によって強く組織され、党の運営を大きく左右する存在となりました。主席職は1982年に廃止され、党の構造が大きく変わる契機となりました。

毛沢東の権力確立と党中央委員会主席の設置

毛沢東は1935年の遵義会議を契機に権力の座に上り、その後も総書記を務める張聞天を排除し、1943年には党中央政治局主席および中央書記処主席に就任しました。この際、党中央政治局が重大問題を決定し、毛沢東が党中央書記処の最終的な決定権を持つことを決定しました。毛沢東は党の運営を揮って進め、1945年の第7回党大会で正式に中共中央主席に就任しました。

CEOとした毛沢東の指導は、その後の新中国建国とともに最高潮に達し、国家を治める国家主席や軍の最高指導者の権限も徐々に集中させていきました。彼は1949年の中華人民共和国の建国にあたって、国防委員会主席や中央軍事委員会主席など、多くの要職を兼任し、党・国家・軍の権力を一手に掌握する状況が生まれました。

第8回党大会と職制の改編

1956年、中国共産党の第8回党大会において、中央委員会主席と中央書記処主席の兼職規定が廃止され、新たに総書記が設置されることになりました。この変更は、党日常活動の運営を整えるためのもので、鄧小平が中央書記処総書記に任命された後は、彼が党の最高指導者としての職責を担い続けました。

毛沢東の影響と文化大革命

毛沢東が推進した大躍進政策は多くの問題を引き起こし、1959年には劉少奇に国家主席の地位を譲ることとなりましたが、党中央委員会主席としての影響力は維持しました。この状況下で、毛卓の急進的な路線を支持する文化大革命が1966年に始まりました。この時、劉少奇は党内部のすべての役職を解任され、鄧小平も権力を失い、毛の権力がさらに強まることとなりました。

毛沢東死後の変革

1976年に毛沢東が亡くなると、その後継者を賛名する華国鋒が党中央委員会の主席に就任しました。しかし、鄧小平の復活により華国鋒は権力を削がれ、最終的には胡耀邦の登場によって党体制が刷新されます。1982年の第12回党大会では、中共中央主席制度が廃止され、中央委員会総書記が新たに最高職として設置されました。

党主席制の復活に関する動き

2020年代に衆知を集める中、党主席制の復活が浮上しましたが、2022年の20回党大会では見送られ、現状維持の方向に進みました。ただし、党内の権力構造は依然として流動的で、将来の動向に注視が必要です。

選出及び職権

中共中央主席は党中央委員会全体会議で選出され、党の最高指導機関を指導するのが主な役割です。主席職は党政の最高責任者とされ、また多数の補佐機関への指示権を持つに至りました。

歴代主席

歴代の中共中央主席には、毛沢東、華国鋒、そして胡耀邦が名を連ね、彼らは中国共産党の歴史において重要な役割を果たしました。これらのリーダーが作り上げてきた党の体制や指導理念は、現在に至るまでその影響を色濃く残しています。

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