遵義会議

遵義会議（Zunyi Conference）

遵義会議は、中国共産党の歴史の中で重要な転機となった会議であり、1935年1月15日から17日まで、貴州省遵義県で開催されました。この会議は、国民革命軍による紅軍への圧力が強まっていた時期に、党の指導層が新たな方針を決定するために行われました。

会議の背景

この連続的な圧力の結果、紅軍は中華ソビエト共和国や江西中央ソビエト区を放棄せざるを得なくなりました。毛沢東の提案により、部隊は国民革命軍の防備が薄い貴州省へ移動し、遵義県にある柏輝章の邸宅を占拠しました。会議は、この邸宅において約10日間にわたって行われ、今後の戦略についての検討がされました。後に、この場所は1961年に「全国重点文物保護単位」に指定されました。

主要参加者

遵義会議には重要な党の指導者たちが参加しており、出席者には政治局委員として毛沢東、朱徳、陳雲、周恩来、張聞天、博古が名を連ねていました。また、候補委員や中央秘書長を含む多くの要人が集まりました。コミンテルンから派遣された軍事顧問の助けも受けながら、会議は進行しました。

会議の決議事項

この会議で、以下のような重要な決議がなされました。まず毛沢東が中央政治局常務委員に選出され、彼の軍事指導権が強化されました。また、軍の指揮系統が再編成され、従来の三人団を解散し、周恩来と朱徳がまでの軍事指揮者としての地位を保持することが決まりました。こうして、博古を中心とするソ連留学組が失脚し、新たな指導陣が構築されることとなりました。

合法性と混乱

しかし、遵義会議はすべての党指導者が参加したわけではなく、内部でもその決定に対する疑念がありました。このことが、紅軍の長征状況をめぐる混乱を引き起こす要因となり、さらなる議論が必要とされました。会議中の資料は限られており、実際の内容を伝えるための記録もほとんど残されていません。

歴史的な評価

1985年になって、遵義会議に関する文献が公開されることで、当時の決定や議論の具体的な内容が明らかになりました。会議が毛沢東の権力強化の重要なルートであったことは多くの研究において明確化されています。しかし、その後の研究においては、会議中の決議の草案作成が毛沢東ではなく、張聞天により行われたことが指摘されています。

このように、遵義会議は中国共産党における権力構造や戦略の変革に深く関与した一大歴史的出来事であり、毛沢東が実権を握る布石となりました。

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