九州大学病院

九州大学病院の概要

九州大学病院は、福岡市東区にある九州大学の医学部および歯学部の附属病院であり、地域の医療を支える重要な施設です。別府市には、九州大学病院別府病院が分院として位置しています。2014年度のデータによると、この病院では医科外来521,830名、歯科外来168,992名、医科入院396,823名、歯科入院12,957名が受診しています。通称は「九大病院」と呼ばれています。

診療体制と施設

この病院は、ベッド数が1,275床に達し、毎日平均2,500人の外来患者を受け入れています。患者の待ち時間を軽減するため、診療科ごとに9つの「ブロック受付」が設けられており、個別に会計処理も行われます。また、患者を呼ぶ際には氏名ではなく番号を用いるシステムを導入しており、プライバシーに配慮した運営をしています。

新しい病院棟は地上11階、地下1階で構成され、高さ56メートル、延床面積は約120,000平方メートルにも及びます。この施設の建設には約1,000億円の費用がかかり、11年半の歳月を要しました。また、九州の国立大学として初めて免震システムを取り入れるなど、安全性にも重点が置かれています。

更に、ISO9001やISO15189の認証を取得しており、品質管理にも優れた病院であることが証明されています。加えて、2016年1月には「臨床研究中核病院」として認可も受けており、研究と医療の連携を進めています。

歴史的背景

九州大学病院の歴史は1867年にさかのぼります。当初は黒田藩の藩校である賛生館が設置され、時を経て附属病院が開院されました。その後、福岡病院、県立福岡病院、そして京都帝国大学附属医院へと名称が変遷し、1919年には九州帝国大学医学部附属医院として知られるようになりました。1947年には九州大学医学部附属医院となり、現在の名称に至るまで、数回の改称と分院の設立を行っています。

1960年代には、温泉治療学研究所附属病院や、胸部疾患研究施設の設立が行われ、徐々に専門的な医療機関としての地位を確立します。2003年には医科、歯科、生体防御医学研究所附属病院が統合され、現在の名称である「九州大学病院」が誕生しました。

医療機関としての認定

九州大学病院は、小児がん拠点病院や公益財団法人日本医療機能評価機構認定病院であるとともに、各種の法令に基づく指定や認定も受けています。これにより、高度な医療と研究を両立させ、地域医療のハブとしての役割を果たしています。

アクセス

病院へのアクセスは、福岡市地下鉄箱崎線の「馬出九大病院前駅」を利用するのが便利です。また、JR鹿児島本線やJR篠栗線の「吉塚駅」からも徒歩約10分の距離に位置しています。無駄なく迅速に医療を受けられるよう、多様な交通手段を整備しています。

このように、九州大学病院は幅広い医療サービスを提供し、地域社会に密着した医療機関として成長を続けています。

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