九条一馬

九条 一馬

（くじょう かずま）

九条 一馬は、大阪府出身の著名なゲームクリエイターです。数々のゲーム開発会社で要職を歴任し、アクションからアドベンチャーまで幅広いジャンルの作品を手がけてきました。

経歴

甲南大学を卒業後、旧アイレム（現在の株式会社アピエス）に入社。同社では主にアーケードゲームの開発に情熱を注ぎました。その後、旧アイレムがゲーム事業から撤退する決定を下した際、当時の開発メンバーと共に株式会社ナスカへと活躍の場を移し、そこで後にシリーズ化される人気アクションゲーム『メタルスラッグ』の開発に携わります。

ナスカを離れた後は、フリーランスとして活動を展開しました。しばらくの期間を経て、旧アイレムのゲーム事業を引き継ぐ形で設立されたアイレムソフトウェアエンジニアリングへ入社。これは彼にとって古巣への事実上の復帰であり、ここではプロデューサーやデザイナーとして、様々なゲームタイトルの制作を牽引しました。

しかし、開発を進めていた『絶体絶命都市4 -Summer Memories-』や『ポンコツ浪漫大活劇バンピートロット2』などの発売中止が決定されたことを受け、2011年5月に同社を退社します。そして、新たなスタートとして株式会社グランゼーラの創立メンバーに加わりました。会社名の「グランゼーラ」は、彼が手がけた『R-TYPE TACTICS II -Operation BITTER CHOCOLATE-』に登場する「グランゼーラ革命軍」から名付けられたことが知られています。

グランゼーラ設立以降は、主にPlayStation Home向けに自社開発されるコンテンツのプロデューサーとして活動しました。プラットフォームの特性を活かした独自の仮想空間体験を提供することに注力しています。

人物像

九条氏は大阪府出身ですが、現在は石川県金沢市を活動拠点としています。SNSなどでの発信からは、拠点とする地域に対する強い愛着や地域貢献への意識がうかがえます。ゲーム業界内外に幅広い人脈を持ち、特に松山洋氏、佐野榮太郎氏、加藤克明氏、並木学氏といったクリエイターたちとの交流が知られています。日々の生活では、カレーライスやチャーハンといった料理を好んで食すようです。

彼のゲーム制作における哲学は独特です。『悪役が必ずしも最終的に成敗されない』『善人が必ずしも報われるとは限らない』といった展開を自身の作品に多く取り入れています。これは、「悪が存在するからこそ、物語に深みや後味が生まれる」「悲しい出来事や嫌な経験も、人生における大切な体験として残るべきだ」という彼自身の思想に根ざしています。この考え方は、彼の作品が時にプレイヤーに問いかけや衝撃を与える要因ともなっています。

主な参加作品

アイレムエアデュエル
海底大戦争 (ゲーム)
メタルスラッグ
R-TYPE Δ
R-TYPE FINAL
R-TYPE FINAL 2
R-TYPE TACTICSシリーズ
絶体絶命都市シリーズ
ポンコツ浪漫大活劇バンピートロット
パチパラシリーズ（パチプロ風雲録シリーズ）
巨影都市
マンガ・カ・ケール
* PlayStation homeの、グランゼーラ関連ラウンジおよび、アイテム

長年にわたり、個性豊かなゲーム世界を創造し続けるクリエイターとして、多くのファンに支持されています。

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